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2010年3月 6日 (土)

ハートキャッチプリキュア! 第4話

 急に自分との距離を置き始めたつぼみの考えが
わからないえりか。これは、つぼみが引っ込み思案で
自分の思いをなかなか言葉にできないのも原因の一つ
なのでしょう。とはいええりかの方も、自分の本当の
思いを相手に伝え切れていない所があるのでは。
でもお互いに相手を求めてやまない気持ちがあれば、
つながる事はできるのでしょうね。

 テレビアニメ「ハートキャッチプリキュア!」、
第4話「早くもプリキュアコンビ解散ですか?
です。
 襲いかかってくるデザトリアンに、決死の表情で
立ち向かうキュアブロッサムとキュアマリン。2人
同時にキックを、とマリンが合図をするが、ジャンプ
の直前にブロッサムは何もない場所で転んでしまう。
それならば、とブロッサムタクトを呼び出すものの、
今度は瓦礫に挟まれて動けない子供を助けている間に
タクトをはじき飛ばされてしまう。

 マリンの方はプリキュアの力をうまくコントロール
できているみたいです。ジャンプやキック、パンチ、
防御など基本的な動作から、「キュアインパクト」や
「キュアシュート」(第3話でプリキュアになりたてでも
使えていました)などの多彩な技も繰り出しています。
彼女の場合は、これまでのシリーズのプリキュア達
と同じようなヒロイン像を見せている感じがあります。
 それに対してブロッサムは、、、あまりいい所を
見せられていないみたいですね。自分が失敗する
だけでなくマリンにも迷惑をかけているようで。
もともと一歩引いたような性格らしいつぼみの場合、
ちょっと相手の足を引っ張っただけでも、謝りながら
すぐに尻込みしてしまいそうです。
 自分にプリキュアがつとまるはずがない、、、つぼみは、
そんな風に考えてしまっているのかもしれません。
彼女なりに冷静に判断したつもりで、自分には「資格」が
ないと決めようとするのかも。
 世の中には自分なんかよりもっとうまく戦える人が
いるはず。えりかも失敗してばかりの自分ではなく
もっとふさわしい人を求めているに違いない。つぼみの
胸の中には、自分とプリキュアを結びつけるものに
対して、ネガティブな考え方しか生まれてこなかった
みたいです。

 でも、本当はどうなのでしょう。つぼみはなぜ、
ココロパフュームを手に取り、ブロッサムという
名前を自分に与えて、プリキュアになったのでしょう。
変身した自分を見て、えりかが「超かっこいい!」、
「超かわいい!」と言ってくれたから? もしくは
自分を変えたいと思っていた時にちょうどこの能力に
出会ったからでしょうか。でもそういった事より、
たぶん一番なのは、目の前で苦しんでいるえりかを
どうしても放っておけなかった気持ちなのかな、と
思われます。
 プリキュアの資格というものがあるのだとすれば、
つぼみは十分に資格を持っていると言えるのでは。
力をうまくコントロールできないとしても、最初の内は
仕方ないですよね。彼女の強い意志があれば、努力を
続けていって、いつか大技でもこなせるようになる
気がします。

 まだえりかとの間に距離を感じている時、つぼみは
「砂漠の使徒」の襲来を聞かされます。街の人々を
救うため無心に駆けつけたのは、えりかの所。目が
合った瞬間、つぼみは自分達の距離感を思い出し、
ほんのちょっと表情を曇らせます。
 けれどこれは、つぼみとえりかの本当の関係を
示している場面のように思えます。おつきあいが
少しだけうまくいっていなくても、彼女が本能的に
求めるのは彼女なのではないかと感じさせられます。
プリキュアの役目だから一緒にいる、というのは
あまり重要ではなく、相手が自分にとって大切な人
だから、一緒にいたいと考えているように思えます。

 ではえりかの方は、、、。彼女の場合も、理屈など
ではなく気持ちがつぼみを求めているみたいですね。
第1話の教室で最初に出会った時から、彼女は目を
きらきらさせてつぼみを見ていました。もうこの
初対面の瞬間から、えりかはつぼみに惚れていたの
では? と思ってしまいます。
 そしてこのエピソードになるまでの間もずっと、
えりかの思いは変わる事がなかったように感じ
られます。つぼみにあれこれコーディネートしたり、
これまでの友達を放っておいてつぼみと2人きり
特別な場所でランチを食べたり、とにかくいろいろな
事を2人だけでやろうとしています。
 彼女達を外から見れば、えりかがつぼみに一番
興味を持っているのはわかりそうです。けれど
つぼみから見ると、えりかのような「人気者」が、
自分だけに優しいはずがない、となってしまうらしく
、、、。自分にとってつぼみが特別だとはっきり
言わなかった事が、誤解を生んでいるとも言えそう
です。

 つぼみと同じように、えりかにも、変わらなければ
ならない部分がありそうです。ももかはもしかしたら
その辺りを指摘していたのかもですけれど、当の
えりかはなかなか気づけていないようで。
 えりかが1人ベンチに座って「謝ればいいの?
でも何を?」と悩んでいる場面がありました。実は
ここが彼女にとっての重要なポイントだったように
思えます。もしあそこで、自分の思いをはっきり
口に出して伝える事が大事なんだと気づけたら、
つぼみとえりかの関係はもっと違ったものになれるの
では、という気がします。
 その後戦っている時に、マリンはブロッサムに
向かって自分の胸にある気持ちをまっすぐに打ち明けて
います。この言葉がブロッサムを勇気づける事に
なるのですけれど、でもまだマリンの方は、自分が
何をしたのか、ちゃんと意識できていないようにも
感じられるのですよね、、、。
 ちょっと考え過ぎなのかもしれませんけれど、まだ
えりかは、言葉でお互いを確かめ合う方法をうまく
身につけられていないのではないかな、と思って
しまいます。自分が相手に好意を持っているのは
自分にはよくわかっているから、改めて口に出す
までもない、と考えているようにも思えます。
 まあ本当の所はわかりませんけれど、彼女達には
克服しなければならない問題がたくさんあるみたい
なので、それを一つ一つ解決していく途中で、
もう一度、いえ何度でも、お互いを大切にしていると
確認しあってもらいたい所です(百合的にもおいしい
場面になりそうなので、、、)。

 このエピソードでゲストとして登場したのは、
テニスでペアを組むまおとあゆみです。2人の関係も
何だかぎくしゃくし始めていたようですね。でも
最後には、、、という感じでこちらの2人も良い
雰囲気を見せていたように思います。
 彼女達も、相手を強く思う気持ちと、自分に
対する自信のなさというギャップが、胸の中で
葛藤を生んでいたようです。ダブルスで全国大会へ
行けるほどの腕の持ち主の彼女達でさえ、こういう
風に不安になる事がある、、、。お互いの気持ちを
確かめ合う事はどんな人にとっても大切なの
でしょう。
 夕焼けの中、2人が話し合う場面もなかなか
良かったですね。思い切って自分の不安を相手に
直接打ち明けて、その結果は、、、。遠目に描かれる
彼女達の寄り添うシルエットが印象的かもです。

 ところで、つぼみ、えりか、まお、あゆみ、
ももか、と、出てくる人達(希望ヶ花市に住んで
いる人達)の名前ってほとんどひらがなみたい
ですね。薫子以外は全員? これも一つの演出
なのでしょうか。
 後はちょっと驚いたのは、コッペの大きさ、、、。
これまで登場していた時は、つぼみ達から離れた
場所にいたためによくわからなかったっぽいですが、
けっこう大きいんですね。つぼみの背よりも高い
かも? あれでつぼみや薫子以外の人達に
見つかっていないみたいなのは、やはり特別な
存在だから、なのかな。

 このエピソードでは、ちょっと距離を感じている
状態ではあったものの、つぼみとえりかは2人
そろって変身をしています。そのビジュアルや、
お互いが相手を求めているとわかって結ばれた
後の必殺技などもきれいに描かれていますね。
 これからも、2人の気持ちがかみ合わなくなる
場面は出てくるのかもしれません。ですが、
ここで感じた信頼感や、自分が相手を、また
相手が自分を一番に思っているんだと感じられる
感覚を大切に、手を取り合って進んでいって
もらいたいです。

・「ふたりはプリキュア」レ ビューリストレ ビューセンター

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