とある科学の超電磁砲 第23話
美琴達のする事はすべて裏目に出てしまい、
お互いの関係もこれまでにないほどぎくしゃく
したものに、、、。4人とも何とかしたいと考えて
いるのに、うまく振る舞う事ができないようです。
事件の謎に迫るどころではなくなってしまった
彼女達に、もう一度絆を取り戻すチャンスは
あるのでしょうか。そして光子の活躍は?
テレビアニメ「とある科学の超電磁砲(レールガン)」、
第23話「いま、あなたの目には何が見えてますか?」
です。
衿衣が療養している病室を、テレスティーナが
訪れた。彼女は衿衣に、「友達に会わせる」と言う。
連れられて来たのは、「特別室」と書かれた場所
だった。ドアをくぐると部屋の中にはベッドが
ずらりと並んでいて、酸素マスクをあてがわれた
子供達が昏睡状態で寝かされている。その中を
進んでいく衿衣の足が、1つのベッドの前でふと
止まった。そこに横たわっていたのは、何年も
会えずにいた、絆理だった。
昏睡状態のままで行方不明になっていた絆理達
は、無事に発見され、春生の手から引き離されて、
MARが保護、、、。後はテレスティーナに任せて、
絆理が目を覚ませば晴れて衿衣と再会、2人は
元の仲良しになってめでたし、と、うまく事は
運んでいるようです。飾利も、自分が気にかけて
いた衿衣の苦しみが消えて、彼女の大事な人と
もう一度やり直せるのを嬉しく思っているはず
、、、。
ですが、飾利は何か浮かない顔をしていますね。
彼女の胸の中には、寂しい、という気持ちが
生まれているのでは、という気がします。
ルームメイトになれて、いろいろな事を一緒に
した日々。面倒を見てあげた、なんて言うには
おこがましいけれど、楽しい事も、苦しい事も、
ポルターガイストが起きたって関係なく、お互いに
そばにいた。そんな事を、飾利はそんな経験を
通じて作られた親近感を思い出していたのでしょう。
ところが、衿衣には、飾利との出会いから、いえ
出会う前からずっと探し求めていた「友達」が
いました。普通に仲がいいだけじゃない、どこに
いてもお互いを呼び合うほど能力の波長が合って
いる女の子が、衿衣にはいました。
その娘の所へ衿衣は行ってしまう、いえ、自分
だってそれを望んでお手伝いをしていたはず。
なのに何でこんな気持ちになってしまうのか、、、
飾利には今まで経験した事もなかった感情なのでは
ないでしょうか。(この気持ちが発展していくと
百合度の高い展開も期待できそう、、、。ですけれど
ここはまあそういう流れとは微妙に違うのかも
ですね。)
いたたまれない思いを抱えていた飾利の頭を
よぎったのは、春生の姿でした。なぜなのか、
理由もわからない内に、飾利の足は春生の方へ
向かっていたようです。この辺りでは、飾利は、
衿衣の喜ぶ顔を素直に見られない、とか、春生
なら何か近い気持ちを持っていて、自分にうまい
アドバイスをくれるのでは、と考えたのかも
しれません。
結果はちょっと違っていました。飾利は自分の
考えをうまく相手に伝えられず、春生の方も、
自分の手で子供達を救えなかった事に喪失感
を覚え、頭を抱えて座り込んでしまうほど
苦悩しています。
飾利の前でこんな姿を見せる春生は、教師
としても、大人としても、責任感を持った
行動ができていないように見えます。彼女は
一応「木山せんせい」ですし、飾利に比べれば
ずっと年上なのですけれど、悩んでいる様子は
飾利達とも近そうです。
春生の胸の内はどんなだったのでしょうか。
子供達を目覚めさせるためなら一切手段は選ばない、
街がどうなろうとも目的を果たす、と決めていた
はずなのに。何十回となくツリーダイアグラムの
利用を却下され、レベルアッパー事件やポルター
ガイスト現象を引き起こしてまで手を尽くし、
あがきまくったのに、結局自分の力では何も
できなかった。大見得を切ったくせに何一つ
成し遂げられない自分が情けなかったの
でしょうね。
立ち直れないほど落ち込む春生は、飾利の目には
どう映ったのでしょう。「反面教師」でしょうか?
いえ、彼女はやはり「教師」なのでしょう。大人に
なっても、悔しい事や悲しい事、のたうち回るほどの
苦悩なんていくらでもある。それでもその苦しみ
から逃げてはいけない、正面から受け止めなければ
ならないという事を、彼女は自分自身の行動で
示しているのではないでしょうか。
そしてこの後からだんだん雲行きが怪しくなって
くるみたいですね。それにしてもテレスティーナの
あの変わり身、、、この人は普段からこんな二面性
を周りに見せているのでしょうか? 美琴達が
会った時はたまたまきちんとしていた、とか?
まあ何にしても美琴達は、思わぬ出来事に翻弄
されているようです。
そのおかげで、一件落着だったはずの事が新しい
問題に置き換わってしまいました。そのために、
これまでもかなり行き違い気味になってきていた
4人の思いが完全に離れてしまったようで、、、。
もともとは、4人ともたぶん、それぞれ皆と
衿衣のために動いたつもりだったのですよね。
黒子が衿衣の素性を調べたのも、美琴が(ゲコ太の
お面で変装して)春生の痕跡を追ったのも、
飾利が春生を連れてテレスティーナに会いに
行ったのも、早く事件を解決して疑いを晴らし
たかったからなのでしょう。なのにどれも思った
ような結果にはなりませんでした。
行き詰まってしまった彼女達はもう先へは
進めないのか、、、という所で立ち上がった人が
いたようです。彼女は第1話の頃から正義感の
強さを見せていましたけれど、幾つかの事件を
経験する中でさらに1歩も2歩も成長したのでは、
と思えます。もし全員が気持ちを一つにできるの
なら、後は団結して立ち向かっていくだけなの
でしょう。
この後、第24話がどうなっていくのか楽しみ
です。何度も書いているかもしれませんけれど、
「少女たちの物語」としてうまくまとめていって
もらいたいですね。
またその時は是非、光子にも、思う存分
活躍してもらいたい所です。絹保や万彬(それに
省帆も?)にも能力を発揮してもらいたいかも
です。
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