キディ・ガーランド 第１６話

　シャドウワーカー達の目的を阻止するには、、、
ク・フィーユはできる限りの最善と思った方法を
選んだのかもしれません。ですがその結果は
２人にとって切ないものになりそうで。この後
彼女達がいつもの自分に戻るためには、お互いを
求める気持ちを持ち続ける事が重要なのでしょう。

　テレビアニメ「キディ・ガーランド」、第１６話
「冷たい涙」です。
　自分がガクトエルの妹、、、？　アスクールは
ガクトエルの言葉を振り切るかのように激しい
訓練に打ち込む。彼女らしくない振る舞いに
ク・フィーユは気がかりを感じたが、自分にしても
記憶が失われかけている事をアスクールに
伝えられていない。それぞれに沈みがちになる
２人に、ディアも含めて局長室へ出前するように
との依頼があった。

　ク・フィーユの記憶も、完全に元に戻っている
わけではないみたいですね。アスクールの何気ない
言葉にもつい過敏に反応してしまっています。
これまで、誰よりも記憶力が優れていた自分が、
相手の話している事を聞いても何も思い出せない
という事態は、彼女にはやはり苦しいのでしょう。
結果的に、アスクールの悩みを聞いてあげるのが
難しくなっているようで。
　アスクールにしても、今抱えている悩みは相当
深いのでしょうか、誰にも相談できずにいます。
感情が態度に出やすい彼女を見て、周りは皆、
アスクールが何かに悩んでいるのはお見通し
らしいです。けれど無理矢理にでも立ち入るのは
ためらわれる雰囲気なのでしょうか、なかなか
アスクールの直面している事実にまでは、皆
思いが届いていないようです。
　アスクールとク・フィーユ、それぞれを理解
できるのはお互いしかいないように思えるの
ですけれど、、、。相手を求める気持ちを忘れず、
壁があってもそれを乗り越えて結ばれていって
もらいたいですね。

　、、、という部分も気がかりなのですけれど、
ちょっと別な部分でも気になる事が。後半の
戦いの場面で、ク・フィーユが自分の能力を高める
ためにディアにキスしてもらおうとするのですけれど、
これって何も知らない人が冷静に見たら驚くの
では、と思いました。
　戦いの真っ最中に突然ク・フィーユがディアを
抱き寄せて、「お願い、キスして」なんて言い出す
わけですし。サフィルにしてみれば、この人達
何を考えてるの、と思ってしまうのではないかと。
まあすぐに彼女は本当の理由を知るみたいです
けれど、サフィル的にＧＴＯの百合っぽさを感じた
瞬間かもしれません。

　さてディアのおかげでパワーアップしたク・フィーユ
ですが、それでもまだ力が足りなかったみたいです。
その前に気温の低さでかなり体力を奪われていた、
というのもあるのでしょうね。
　けれど相手のねらいを知ってしまった彼女は、
力を緩めるわけにはいかなかったようです。自分が
どうなろうとも、アスクール達を危険から遠ざけようと
しています。
　、、、この場面に似た流れを、以前に見た気が
します。それは、第２話で「カボチャプリン」を
手に入れようとＧＴＯ本局に忍び込んだ時の事。
（ちょうど発売されたDVD第１巻に収録されて
いますね）。出口の直前で、迎撃システムのために
ピンチに立たされた２人。そこでアスクールを
逃がすために、ク・フィーユは自分だけで
システムに立ち向かおうとします。誰かのために
自分を犠牲にする覚悟もある、という所が、
もしかしたら彼女らしさなのかもしれませんね。
でもアスクールだってク・フィーユを失う事なんて
望んではいないでしょう。どちらか１人がではなく、
２人で築いていける未来を見てみたい所です。

　番組のオープニング主題歌「Baby universe day」
のフルコーラス版の歌詞には、「離す手 つかむ手
どちらが強い」という言葉があります。相手を
助けるために自分だけを危険の中に置き去りに
しようと「離す手」、２人一緒に助かる事を絶対に
あきらめない「つかむ手」、どちらが彼女達の
本当の救いになるのでしょう。結果が見えてくるのは
これから、なのかもしれません。

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