ソラノヲト 第５話

　カナタが小隊にやって来て、どんな所が
変わったかというと、二等兵が１人増えた、
セーズの朝がにぎやかになった、ノエルが
笑うようになった、そして、砲台の修理が
大幅に進んだ、、、。彼女の存在はたくさんの
影響を周りに与えていますが、それらは皆
「素敵」につながっていくのでしょうか。

　テレビアニメ「ソラノヲト（ソ・ラ・ノ・ヲ・ト）」、
第５話「山踏ミ・世界ノ果テ」です。
　カナタ達小隊メンバー５人は、多脚砲台
タケミカヅチの狭いコックピットに乗り組んで
いた。緊張感のみなぎる視線が捉えるのは、
レーダーの中の機影。フィリシアの号令と
ともに発射された砲弾が命中すると、リオは
ハッチから身を乗り出して伝令のラッパを
吹く。だがそこは格納庫の中で、横を見ると
クラウスが彼女を見上げていた。

　戦車があって、自分達が兵隊なら、こういう
訓練をするのも当然なのでしょう。ノーマンズ
ランド（無人地帯）が隣り合っているとはいえ、
彼女達がいるのは国境沿い。首都からのホット
ラインも設置されているそうで、非常事態が発生
する可能性はゼロではないようです。ここで
見られたような彼女達のオペレーションの
イメージが、いつか本当に描かれる事があったり
するのでしょうか。その時になったら、彼女達は
どんな事を感じるのでしょうね。
　それから、こんな訓練ができるようになったの
には、カナタの存在が大きいように思えます。
彼女が第４話で音感の良さを発揮したから、今まで
なかなかうまくいかなかった部品の再現が成功
したんですよね。彼女は新兵で体力もなく、ラッパ
の腕前もまだまだですけれど、この砦に来た事で
着実に周りを変えていっているみたいです。
その変化の行き先が、暗い戦争に結びついて
しまうのかどうか気がかりな部分です。

　っていうかそれより驚いたのが、クラウスに
対するクレハの態度だったり、、、！　もうこの
場面を見たら他のエピソードが頭に入らなく
なってしまいそうでした。
　クレハってリオを慕っていたわけではないの
かな、、、？　これでまた、女の子達のふれあいが
描かれた後においしい所は男性が持って行く、
みたいなパターンの物語になってしまうのかと、
ちょっと寂しい気分に。

　まあそうとは限らないのかもですね。クレハ
としては、第２話でカナタに言っていた感じから
すると、今の第１１２１小隊のような「ゆるゆる」
は良くないと考えているようです。彼女としては、
リオやクラウスのような、きりっとしている
（少なくともそう見える）人に憧れているのかも
しれません。クラウスの事も、好意を持っている
というよりは、すごい戦績を持っている人だ
という所に興味があるようにも見えます。クレハ
が恋心を持つ時、目の前にいる相手が、一緒に
砦で暮らしてきた誰かだったりすると良いかも
です。

　さて第４話ではセーズの街の情緒あふれる家並み
が紹介されていました。今度はノーマンズランドの、
荒廃した都市と自然が融合した不思議な光景が
印象的に描かれていますね。カナタ達にとっては
花の咲き乱れる丘や魚が泳ぐ澄んだ川なども
「素敵」と感じられるもののようですけれど、
その先にある、今は人の住んでいない広大な土地
に夕日が沈んでいく景色も、強く胸に残ったの
ではないでしょうか。

　フィリシアが「遠足」で見せたかったものは、
正にそういったものだったようです。（クレハ達
にはさんざん「黒い」とか「そこがいい」とか
言われていましたけれど、、、。彼女のその辺の
「本領」みたいなものが発揮されるエピソードも
あったりするのでしょうか。）広々とした世界の
前では人間はとても小さく見えますが、だからこそ
１人１人とのつながりが大切だ、と言いたかったの
かもしれません。石に刻まれた無数の名前は、その
つながりが時を超えてずっと続いている証とも
考えられそうです。（ところでセーズの街の守護は
ずっと女の子達がしてきたのでしょうか？　そこも
ちょっと気になります。）

　では今ここにいる女の子達のふれあいはというと
、、、本編中ではカナタとノエルぐらい？　「遠足」に
行くと聞いた時、カナタ、クレハ、ノエルは３人
並んでいました。そこでカナタがまずしたのは、
ノエルの手を取って喜びを分かち合う、という行動
でした。「ノエルちゃん、すごいね、楽しみだね！」
と興奮しています。
　ノエルの方は無反応気味ですが、人に触られ慣れて
いないらしい彼女が、カナタに思うようにさせて
いるのは、何となく心地よさを感じているからなの
ではないでしょうか。
　この２人がこれからもっと近づいていくのかどうかは
よくわかりません。ですが愛情のある雰囲気が周囲の
女の子達にも百合な良い影響を与えていくと面白い
かもですね。

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