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2010年2月15日 (月)

とある科学の超電磁砲 第19話

 午前中の緊張が嘘のように晴れやかな表情を
見せる美琴。彼女を見守る黒子も、つい言葉を
失っています。黒子は、改めて美琴お姉様に
惚れ直したのでしょうか。それとも舞台裏で
何かがあったと直感しているのでしょうか。

 テレビアニメ「とある科学の超電磁砲(レールガン)」、
第19話「盛夏祭」です。
 今日は年に1度、常盤台中の女子寮を一般に
開放し、寮生達が招待した知人をもてなすイベント
「盛夏祭」の日。黒子はいそいそと支度をするが、
美琴はなぜかなかなかベッドから出てこない。
寮生全員からの推薦を受けて美琴はこの日
「晴れ舞台」を踏む予定になっているのだが、
どうやら彼女はその事で気乗りがしない
らしかった。

 会う人皆が美琴をほめたたえ、例外なく
彼女に期待の言葉をかけています。そういう
ストーリーの流れがあまりにも多すぎて何か
妙かも、と思っていたら、やはり最後にあの人
が出てきましたね、、、。

 それにしてもどうしてあんな場所にいたの
でしょう? 人捜しをするならもっと人通りの
多い場所でも良さそうな気もしたり。というか
黒子のような顔見知りにも発見されず、さらに
大食いをして目立っているインデックスの
そばには近寄らずにあそこまで移動するのは
至難の業のような、、、? これが狙って
やっているのではないとしたら、2人には相当
深い結びつきがあるのかもしれません。

 普段は相手の能力のためにいつもの調子を
出せずにいる美琴ですが、ここでは相手との
会話でかえって普段の自分を取り戻せたみたい
です。緊張が解けたせいもあるのか、美琴は
この時、割と寛容な気持ちで相手を見る事が
できたようです。これが2人の関係を変えて
いくきっかけになるのかどうか、という所
ですね。(ところで何というかこのエピソード
に関しては(他もそうかもしれませんけれど)、
相手の人は便利に使われている感じもありそう
かも、、、。)

 美琴の「晴れ舞台」を見る黒子の表情が
印象的でした。いつもであれば黄色い歓声を
上げたり、カメラでも持っていようものなら
メモリーが尽きるまで撮りまくりそうな勢いの
ある彼女ですけれど、ここではそんな姿は
見せていませんでした。
 見目麗しい「お姉様」の優雅な身のこなしに
感動して、何をするつもりにもなれなかった、
とも言えそうです。彼女にしてははしたない
ほど口を閉じるのさえ忘れていますし、頬は
感動に上気しています。目を見開いているのは、
美琴の姿や動きを一片たりとも見落としたくない
気持ちの表れなのではないでしょうか。
 毎日が美琴の晴れ舞台だと黒子は冒頭で
言っていました。けれどこんな風に着飾った
美琴が振る舞うのを見られるのは、やはり
それ以上の喜びを彼女に与えているのでしょうね。

 と思うのと同時に、黒子はちょっとした
違和感にも気づいているのではないか、とも
感じられました。美琴と同室の黒子は、朝から
ずっと彼女のテンションが上がっていなかったの
を知っています。それがここにきてなぜ急に
緊張感を漂わせずにいられるのか、、、ずっと
一緒にいる黒子だからこそわかるのでは、とも
思えます。
 舞台裏で何があったのか、黒子はわかって
いるのでしょうか。そこに彼女が介入する隙が
あったのかどうか、というのは気になりますね。
もっとも黒子は、美琴が緊張していると知って
いたとしても、特に緊張を和らげるような
手助けを具体的にしたわけではないみたいです。
なので、ここでは美琴の支えになる、みたいな
重要な役割はつとめたわけではなかった、と
言えるのでは。

 黒子が美琴にとってどういう存在になりたい
と思っているのかが改めて気になる所です。
美琴に憧れていて、美琴を引き立てる手助け
をしたいと考えているなら、常盤台の他の
寮生達とそれほど変わらないのかもしれません。
自分が美琴の中で特別な女の子でありたいと
考えているなら、感動するのを後回しにしてでも
美琴の目にかなう女性になるよう行動し続ける
必要があるのかも。

 このストーリーでは、女性キャラ達の様々な
姿が描かれていましたね。セレブ好きらしい
飾利はかなり張り切っていました。涙子は
ちょっと呆れ気味でしたけれど、あちこち
見て回る飾利にちゃんとついていっていました。
また、あまりにテンションが上がりすぎて
違う世界に行きそうになる飾利を、きちんと
引き戻してもいました。こんな風にちゃんと
フォローできるのも、彼女達だからなの
でしょうね。
 刺繍の腕前は、涙子と美琴が段違いな所を
見せていました。とはいえ短時間であそこまで
できる飾利もなかなかのもののような。そんなに
気落ちしなくても良いのでは。
 ケーキにナイフが入れられずに迷う涙子や、
自分の髪飾りの話題には全く反応しない飾利
など、この2人のいろいろな面が見られました。

 他には、仕事が残っているために舞夏に
黒子が引っ張られていく場面もありました。
名残惜しそうにしている黒子でしたが、彼女は
仕事と聞けばほったらかしにはできない
ようです。そういう所に、彼女の真面目さが
表れているのでしょう。(とはいってもその後
仕事はそこそこに別会場へ行っていたようです
けれど、、、。やはりお姉様に関わる事に
なると目の色が変わる?)

 後は、光子と一緒に行動する絹保(きぬほ)と
万彬(まあや)の姿もありました。光子に
いいように引っ張り回されているのかとも
思われたのですが、本当はそうではなかった
ようです。2人とも、光子の本当の優しさを
ちゃんと理解しているみたいですね。

 それぞれの女性達が思い思いの気持ちで過ごす
穏やかな空間にバイオリンの音色が流れて
いきます。曲は「Real Force」のアレンジですね。
ここからエンディングへのつながり方がなかなか
良かった気がします。「とある街の、とある少女
たちの物語」が素敵な形になっていくと良い
かもです。

・「とある科学の超電磁砲」レ ビューリストレ ビューセンター

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