コミック百合姫 Vol.18 その２

　初登場の作家の方もいらっしゃって、本誌の
新しいカラーがまた増えていきそうですね。
他にも働く女子のストーリーや、シリーズ形式の
新連載があったり、今回までの物語もあったりで、
作品も少しずつ入れ替わっているようです。

　発行一迅社、コミック百合姫Vol.18を
見てみました。以前に別の記事でも書いています
ので、よろしければそちらも見てみてください。

・コミック百合姫Vol.18

　では前に書いたもの以外の作品について一部
ご紹介、、、。

（・作品名（作者名（敬称略）））

・チチンプイプイ（田仲みのる）
　昼間からバーでジュースを飲み道子ママにからむ
加菜。ふられてやけになっている彼女は、道子に
胸の痛みを取る魔法をかけてくれとせがむ。
　女の子が女の子に告白するなんて、それは
場合にもよりますがとても勇気のいる事。恋愛
感情という素晴らしいはずの気持ちも、向ける
相手によっては望みの薄い、誰にも受け入れて
もらえないものになってしまうようです。そんな
時、加菜は素敵な魔法の言葉をもらえたみたい
ですね。そして新しい始まりも、、、？

・レンアイ女子課（森島明子）
　姫乃アリスは、よく「恋愛体質」だと言われる。
ボーイフレンドが３ヶ月いないだけで寂しさが募る
彼女の職場へ、咲という名の女性が異動してきた。
　新連載の作品だそうで、アリスの周りにいる
いろいろな女性達が顔を見せていますね。それぞれ
に百合な恋愛を繰り広げてくれるのではないかと
期待してしまいます。アリスは女の子に恋愛感情を
抱くのは初めてみたいですけれど、相手との間
にはふわふわとした心地よさを感じているようで、
相性は良いと言えそうですね。

・飴色紅茶館歓談（藤枝雅）
　おめかしして外出する芹穂。向かった待ち合わせ
場所にはさらさがいた。今日は２人で「デート」を
する約束をしていたのだ。
　前回ついに自分の気持ちに気づいてしまった芹穂
（というか菫に教えられてわかった、という感じ
ですね）。２人はこれまでにも「偵察」と言っては
他の喫茶店へ出かけたりしていましたが、今度のは
ちょっと雰囲気が違うようです。芹穂があきらめずに
どれだけ誠実に愛情を伝えられるか、それをさらさが
きちんと受け入れられるかがこれから見所になるかも。

・ゆりゆり yryr CASE 1 あゆみと美咲の場合（なもり）
　あゆみは、下級生の美咲に好意を寄せていた。だが
話しかける事はできず、いつも移動教室の時に廊下で
すれ違う姿を眺めるだけだった。
　なもりさんは「百合姫Ｓ」に「ゆるゆり」を連載
されていますね。本作はタイトルは似ていますけれど
別の系統になるようです。美咲にしてみれば何も
言わずに見られるだけなんてあまり気分は良くない
ものなのでしょう。でもあゆみの気持ちを知るに
つれて、自分の中にあった何か別の感情に気づき
始めているようです。
　ところでなもりさんは「ゆりゆり」というタイトル
の同人誌を以前から制作されていたようです。
そちらはこの作品とはまた違った設定になって
いる、のかな？

・アップルデイドリーム（城之内寧々）
　本社から戻った華子と乞田が、様子が変だったと
言う。デザイナーのヒロが逃げ出したのでは、と
予想している所へ薫が来て、同じ事を話し出した。
　「アプデイ」の連載は今回までだそうです、、、。
薫と由真の絶妙な掛け合いも見られなくなるのかも、
という所でストーリー的にも店の危機らしいです。
この大事な瞬間に薫がした選択は、大きな賭とも
言えそうです。が、これでどうにもならなければ
それまでなのでしょうし、どうにかなる、という
自信も彼女にはあったのではないでしょうか。

・縛る糸～猫目堂ココロ譚～（東雲水生）
　理々は、お隣に住む年上の百合香の所へ、小さい
頃から遊びに行っていた。それは７年たった今でも
同じ。親に注意されてもやめられなかった。
　理々は、百合香に教わった「赤い糸」の言い伝えに、
最初はぴんときていなかったようです。けれど
それが具体的になってくると猛烈に意識し始めて。
でも百合香にしてみれば、そうなる事を望んで
いたからわざわざ教えたとも考えられますね。
自分達がどんな風になりたいのか、なれるのか、
２人は探し続けているのかもしれません。
　今回の主人公は百合香、理々（＝リリー）という
名前で、「百合」を意識したものになってますね。
こういうストレートなネーミングをするのは、何か
ねらいがある？

・「百合姫」レビューリスト、レビューセンター