ソラノヲト 第2話
小隊のメンバーの思いは、似ているようでいて、でも
ちょっとずつ違っているようです。砦では5人(と1羽?)で
暮らす事になるでしょうし和気あいあいとやっていける
とは思うのですけれど、それぞれの胸に秘めた思いの差が、
いつか判断や行動の大きな違いを生む可能性もありそう
です。もしそうなったら、彼女達はどうするのでしょうね。
テレビアニメ「ソラノヲト(ソ・ラ・ノ・ヲ・ト)」、
第2話「初陣・椅子ノ話」です。
「時告げ砦」から街の人々に向けて起床ラッパを吹く
カナタ。しかしまだまだ一人前とは言えない。そんな朝、
ラッパを吹き終えて部屋へ戻ろうとしたカナタは、遠くの
窓に人影のようなものを見かけた。リオ達に言っても
信じてもらえなかったが、今度はノエルが同じものを
見たと言い出した。
クレハは、今のような「ゆるゆる」な小隊のあり方には
疑問を持っているみたいですね。軍隊とはこうあるべき、
というイメージがあって、自分達をできるだけそれに
近づけたいと考えているような。
彼女がなぜそんな風に考えるのかはちょっと気になります。
彼女がどうして軍隊に入ろうと思ったか、という部分にも
関係してきそうな気がします。そういういきさつみたいな
ものはこれから語られたりする?
クレハは、自分がガンナー(砲手)だという事を、はっきりと
意識しながら行動しているようですね。ガンナーの役割は、
戦いの場面で銃や砲台で敵を討つ、というもの。クレハに
実戦経験があるのかどうかはわかりませんけれど、非常時
にはそうしなければならないと、少なくとも頭では考えて
いるのでしょう。
けれど第1121小隊が駐屯している場所は、国境では
あっても戦闘行動が起きていない土地。国境線の先には
ノーマンズランド(無人地帯)が広がっています。国境の
向こう側にまで国土を拡大しようとしていない所を見ると、
進出していっても得がないほどやせた土地柄なのかも
しれません。
首都からも離れた、世界の隅っこのようなセーズの街で、
時々その存在さえ忘れられてしまうような小隊にいても、
クレハは兵士らしくしていたいみたいですね。もしかしたら
忘れ去られてしまうのが怖いから、必死に何か(軍隊)に
しがみついている、とも考えられそうです。
それに対してカナタは、もっと違った見方を持っている
ようです。初めて部隊に配属され、知らない街に来たばかり
だからなのかもしれませんけれど、カナタにとっては見るもの
すべてが発見の連続みたいです。クレハと同じ小隊の、
同じ二等兵ですから立場的には2人とも似ていますけれど、
カナタの方がもっと積極的に未来へ進もうとしている雰囲気が
ありますね。
カナタにとっては、規律に厳しい本来の軍隊も、今の
第1121小隊のような「ゆるゆる」な関係も、どちらも
素敵に感じているらしいです。彼女ならこの先何があっても
ポジティブに対応していけそうに思えます。が、どんな
想像もしない未来が待ち受けているかはわからないですね。
彼女が通信手として配属されたという事は、首都からの
「通信」が近いうちに重要な意味を持つ可能性もある
でしょうし。そんな時でも、カナタは前向きに進んでいく
事ができるのでしょうか。
少なくとも今回は彼女は楽しむ事ができたみたいですね。
カナタのふるさとでは「お盆」みたいな風習があるらしく、
作戦行動も苦にはならなかったようです。
それに、どんなに大昔の、言葉さえ通じない文明であっても、
「音」だけは変わらない、、、。それを知る事ができたのがとても
嬉しかったのかも。思わず小隊のメンバー5人の平和な姿を
想像していたみたいです。
これには、クレハも影響を受けている感じですね。「どうせ
うちの部隊は、、、」なんて言ってしまうのは、たとえそんな
「いらない子」が送り込まれるような場所であっても、自分は
この部隊を、メンバーを愛している、という気持ちを持って
いるからなのでは、と思えます。
クレハやカナタが調査を行った事で、この物語の世界観
みたいなものが、見ている方にも少しずつわかってきた
ように思えます。「時告げ砦」が昔の時代に何に使われて
いたのかとか、その頃使われていた文字は今とは違うとか、
また当時はたくさんの人がいて大きな武器を扱っていた
など、、、。文字がわからないほどの別の時代だったら
大昔のような気もするのですけれど、建物は朽ち果てたり
しないでそれなりに残っているようですし、本や写真、
家具なども、使えるぐらいの保存状態みたいです。
もしかしたら時間的には近いのだけれど何かがあって
文明がいったん途絶えてしまった、みたいな事だったり
するのでしょうか。そんな昔の文明の秘密みたいなものが
解明されたりする事はある、のかな?
中でもカナタ達が見つけた本に載っていた「憧憬すぴか」が
気になりますね。学生の女の子達(3人?)の物語みたいです
けれど、文章や挿絵の感じからも、女の子同士の友情以上の
百合テイストがありそうな。この本はカナタが荷物に入れて
いたので、後でまた登場してくる可能性もありそうです。
オープニングの映像は、第1話とは違う構成になって
いますね。こちらがこれからずっと使われていく事になるの
でしょうか。
幻想的なカットが、エキゾチックでちょっと切ない
メロディの音楽に載せて次々に切り替わっていきます。
前回、「炎の乙女」の伝説が語られる場面で流れていたものと
同じ絵のようです。印象的な構図が多いのですけれど、
これってやっぱりクリムト、ですよね。もっと独自の絵を
見せてもらいたい気もします、、、。
本編の方では、画面のアングルがこっていましたね。
動きは少ない感じでしたけれど、砦の敷地を上から
見下ろしたり下から見上げたり、面白い絵柄になっていた
ような。
面白いといえば、キャラ達の性格が少し見えてきたのが
興味深かったです。無口キャラらしいノエルが、宿舎の
調査を頼まれそうになった時、低いテンションのまま
「やだ」、「怖いから」と即答していたのが何だか笑えました。
それとリオも、声が大きい割にはけっこう恐がりみたい
ですね。
エンディングの歌と映像は、オープニングとは変わって
元気で明るい感じになっています。これからの本編の中では、
こういうはつらつとした場面が描かれる事もあるのでしょう。
また、歌詞がちょっと耳に残りました。最初の部分で
「愛情、友情~」と歌われているみたいです。同じ年頃の
5人の女の子達が集まって「友情」が芽生えて、という
展開は十分あり得るのでしょう。では「愛情」は、、、
彼女達の中で誰かと誰かが恋愛感情を育てていったりすると
良さそうですね。
今回は、特に百合を思わせるような場面はなかった
気がします。胸に飛び込んできたクレハの頭をなでる
フィリシアの気持ちは優しさなのでしょうし。
フィリシアとリオはけっこう前からの知り合いみたい
です。カナタとクレハを見ながら彼女達が話していた
感じでは、時間をかけて仲良くなっていったみたいな
過去もありそうです。今公式サイトのトップに使われて
いるイラストでは、この2人は手を触れあっていますし、
彼女達の間に百合的な関係があるのかも、と期待したい
所です。
とはいえ、リオを慕っているらしい設定のクレハ
にしても、前回、今回と特にそれらしい振る舞いは
見せていないのですよね、、、。この感じだと、これからも
百合度満載なエピソードを見るのは難しい?
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コメント
紹介されている記事では軍隊内での少女同士の友情となっていますが、はたして百合に発展するかどうか・・・。
投稿: nobu | 2010年1月14日 (木) 23時43分
名目上は「友情」としておいて実質的に百合な
描き方をしているアニメ(「咲-Saki-」とか)も
あったりしますので、この作品でもそういう
展開を期待したいです、、、。けど実際の所
どんな風になっていくのか、気になりますね。
投稿: ギンガム | 2010年1月17日 (日) 01時28分