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2009年12月 1日 (火)

とある科学の超電磁砲 第9話

 美琴は以前の経験から、街の人々は自分を大事に
するばかりで、他人をもめ事から救おうなんて
考えたりしない、と思うようになったかもしれません。
けれど涙子は違います。その姿勢は第1話のエピソード
から変わっていないのでしょう。そんな彼女に
足りないものは、レベル? いえ、それが重要では
ない、はずですよね、、、。

 テレビアニメ「とある科学の超電磁砲(レールガン)」、
第9話「マジョリティ・リポート」です。
 外傷もなく突然意識が失われる学生が続出する。
実態を詳しく調査するために招聘(しょうへい)
された大脳生理学の第一人者、春生(はるみ)は、以前
美琴が捜し物を手伝った女性だった。美琴と黒子
は、この事態と「幻想御手(レベルアッパー)」との
関連性について、彼女の意見を聞く事にした。

 春生を見送った後、急に姿を消した涙子と美琴。
「幻想御手」が危険なものらしいと知った涙子は、
自分が持っているものの恐ろしさに気が気では
なくなってしまったようですね。じゃあ美琴の方は
どこへ行ったのかというと、、、涙子の変化に
気づいて後を追いかけたらしいです。(この場面を
見た時、また別の場所で決闘でも始めようとしたのか
と思って悩ましかったのですけど、実はそうでは
なかったようで安心(?)しました。)

 追いついた美琴に涙子が打ち明けたのは、自分の
レベルの事。第7話の時に既に美琴とは話している
かもしれませんが、幻のアイテムが現実に自分の
手の中にあると考えると、涙子にもさすがに迷いが
生まれているのではないでしょうか。
 過去の自分が、どんな気持ちで「学園都市」を
目指したのか、涙子は美琴に聞かせます。彼女が
そうまでするのは、美琴に自分を理解してもらいたい
という気持ちの表れだった、とも言えそうです。
 涙子と話し合った結果、美琴が口にしたアドバイス
は、「レベルなんてどうでもいいじゃない」という
ものでした。美琴としては、1つの事を気にしすぎて
自分自身を見下すような真似をしなくてもいい、と
言いたかったのかもしれません。けれどこの言葉は、
涙子には衝撃だったみたいです。
 自分が学園都市に来たのは、超能力者になりたかった
から。でも最初のシステムスキャンで与えられた
レベルは0、「無能力」、、、。たぶんこの時の涙子は
絶望的な気持ちになったのでは、と思われます。
でも飾利達と遊ぶ彼女は、明るく学生生活を楽しんで
いるように見えます(彼女自身もそう言っていた
みたいですね)。
 そこに至るまでに、彼女の中ではそれなりに大きな
気持ちの切り替えがあったのでしょう。それこそ
「レベルなんて大した事じゃない」と思い込もうと
したかもしれません。
 ですが涙子の胸の奥には、「超能力への憧れ」という
光が残っていたのではないでしょうか。すごい
能力者と知り合いになりたいとか、目を見張る
ような能力で自分を守ってもらいたいとかじゃなく、
自分が能力を持ちたい、という希望の光が、
消えずに残っていたのでは、という気がします。
 「まだ見ぬ未来へ」希望を持つのは素晴らしい
事なのでしょうし、簡単にあきらめちゃいけない、
と涙子も感じているのかな、と思われます。なのに
いつも飾利と遊んでばかりいる自分の姿勢は正しいと
言えるのか、、、涙子はそんな事を、美琴から
かけられた言葉で思い知ったのかも。かといって
レベル0の今の自分では何の役にも立てない、、、
そういう気持ちと、何か焦りのようなものが、涙子を
いけない方向へ突き動かしてしまいそうですね。
この後大きな展開が待ち受けているのでしょう。

 ところで美琴が涙子に「レベルなんて、、、」と
言った時って、どういう気持ちだったのでしょう。
そこがちょっと気になっています。
 美琴は、レベル1から始まり努力を積み重ねて
ついにレベル5まで到達した人だそうです。
そこまでになるには並大抵ではない苦しみがあった
はずで、彼女はそれに耐え抜いて今の地位にいるの
ですよね。
 彼女にその道を選ばせた理由とは何なのか、、、
例えばそれが、「誰よりも強い能力者になるために
レベルを上げたい」みたいなものだとしたら、レベル
に対する彼女のこだわりはとても強いと考えられます。
そういう心境だったら「レベルなんてどうでもいい」
とは言えないと思えますし、、、彼女が自分の能力を
磨き上げていった目的みたいなものが語られる事は
あるのでしょうか? その内容によっては、涙子達
との位置関係も、微妙に変わってくる可能性が
ありそうです。
 それと、「幻想御手」の存在自体は、実は美琴に
とっても意味がありそうな気がします。今進んでいる
物語では、「幻想御手」は危険なものだから、誰にも
使わせてはいけない、という状態になっています。
もしこれが、全くの無害でレベルだけを上げるような
アイテムだったらどうなるでしょう。「並々ならぬ
努力」を積み重ねてレベル5になった美琴にすれば、
今までの自分の苦労が無駄だったと言われている
気分になってしまうのかも。そんな敗北感や絶望感
は、今涙子が直面している感覚にも近いのかな、
という気がしました。

 、、、といった感じで中学1年や2年ぐらいの
彼女達には悩みの多い流れになってきている
ようです。今回の事は、女子だからとか男子
だから、みたいな違いはなく、人としての成長と
一緒に現れる問題なのかもです。それだけに、
百合な感覚は少なめになってしまうようで。
 そうなるとここは黒子に百合テイストを
見せてもらいたい所です。が、寝ている美琴に
キスしようとして失敗するなど、ちょっと笑いを
とる方向にいっている? 彼女の本当の愛情が、
美琴に伝わるエピソードなども見てみたい
かもですね。
 その代わりというか、今回は黒子の能力戦が
力強く描かれていました。得意のテレポート
が通用しない相手を前に、彼女は苦戦します。
大けがを負わされて大ピンチに、、、。けれど
彼女は最後まであきらめず、冷静に状況を判断し、
対抗策を考えていますね。こういう事が
できるのは、風紀委員として受けた訓練と、
レベル4まで自分を高めていった努力の結果
なんでしょうね。

 涙子は、相手に屈する事なく立ち向かう黒子の
雄姿と自分とを比べて落ち込んでしまっています。
でも涙子だって、第1話の時も、それに今回も、
卑劣な人間達に立ち向かう姿勢を忘れていません。
この気持ちが、いつか自分自身を救えるようになると
素敵ですね。そしてその時は、彼女の周りに飾利や
美琴、黒子がいて、「一緒に泣いて」くれたり
一緒に喜んでくれたりする、そんな展開を見てみたい
かもです。

・「とある科学の超電磁砲」レビューリストレビューセンター

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