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2009年12月17日 (木)

ささめきこと 第10話

 「ゆりフェス」開催、、、! やはりかなりの
規模みたいですね。活気もあって、百合ファンの
女の子にははずせないイベントなのかも。汐も
こんな場所へ来たら大喜びなのでは、と思うのです
けど、彼女が見ているのは違うものだったみたい
ですね。そこには彼女のどんな気持ちが隠されて
いるのでしょうか。

 テレビアニメ「ささめきこと」、第10話
その十 ハプニング・イン・サマー」です。
 「女子部」初の合宿として真夏の海へやって来た
朋絵、みやこ、きより、そして汐。しかし途中で
乗ってきた自動車が大破し、汐達は生きた心地が
しない。朋絵だけが張り切って合宿の開始を宣言
したとたん、燃料漏れを起こしていた車が派手に
爆発してしまった。

 汐達がどれだけ楽しく海を満喫しているだろう、
と思いをはせながら、純夏はあずさの部屋の中に
こもって同人誌作りの真っ最中。こんなはずでは、
と沈んだ気持ちになるのと同時に、どうやったら
少しでも早く合宿へ顔を出せるか考えを巡らせて
いるようです。
 頭にちらつくのは汐のビキニ姿ばかり、、、(原作
では、水着を買いに行った時に、ワンピースを
選ぼうとした汐に純夏がビキニを勧めていました)。
「ハプニング」まで妄想してしまって、純夏は
いても立ってもいられなくなってしまっている
ようです。この辺りを見ていると、やはり純夏には
男子的な気持ちの動きがあるように感じられますね。
以前別の話数では、汐が家の隣の部屋で着替えて
いると意識したとたん興奮し始めたりしてました。
こうなると純夏って汐の体への興味が優先されて
いるのかなとも思えてしまうのですけれど、、、
そうではないはず、ですよね。

 妄想といえば、今回純夏が汐との夏休みをいろいろ
考える場面がありました。海へ行ったり山へ行ったり、
ロマンチックな雰囲気にもなっています。これって
何だか、前にあずさが想像していたあずさと純夏の
夏休みのイメージとも似ている気がしますね。
自分の未来を希望たっぷりに思い描いてしまう
という癖は、2人に共通しているのかもしれません。
実は純夏とあずさは意外と気が合うのかなとも
感じられましたけれど、2人同時に別の相手との
妄想を膨らませてしまう点では、立ち位置が違う
とも言えそう?

 あずさにはこれまでなかなか友達ができなかった
らしく、誰かと一緒に同人誌を作るという事はあまり
なかったようです。純夏も、あずさを大親友とまでは
思っていない感じだったり、、、。でも約束した通り(?)
あずさの本作りにつきあっています。純夏はとても
真面目で、一度約束すれば必ずそれを守る、という
性格みたいですね。
 彼女と汐の出会いも、もしかしたらこんな感じ
だったのでは、なんて気もしますね。原作コミックに
よると、純夏と汐は中学生の時に出会っているそうです。
汐はその頃から自分の女の子好きを周りに隠さずに
言っていました。当然のようにクラスメイト達、特に
女子は引きまくりで、友達らしい友達はできなかった
みたいです。
 そうやって孤立していた汐に、純夏は手を差し伸べて
います。それは優しさや親愛の感情から、、、ではなく、
中学の時もやはり学級委員長だった純夏の義務感
からだったみたいです。
 その後いろいろあって今の関係になっていくわけ
ですけれど、純夏は、その頃の自分と汐との間柄が、
今の彼女とあずさに似ていると感じたかどうかが、
ちょっと気になります。もし感じたとしたら、純夏が
中学の時に汐に対して抱いていた思いが、今あずさとの
間で再現されてしまうのではないか、とか、、、。まあ
純夏にはもう汐という大切な人がいますし、あずさも
別に自分自身が百合な恋愛をする事が一番の目的
ではないみたいなので、三角関係みたいな感じには
あまりならないのかもですね。
 ではもし純夏が、汐より先にあずさと出会っていたら
、、、。そうなると、少し事情は違ってくるかも
しれません。そういう関係性を考えてみるのも面白い?

 さて「ゆりフェス」です、、、この、「オール百合ジャンル
即売会」は、アニメ版でのあずさの言葉では、「創作、
パロディ、2次元、3次元、玉石問わずの百合解放区」
だそうです。これだけの広い会場すべてで百合作品が
扱われているなんて素敵ですね。作品を販売するサークル
参加の人達、人気サークルに集まるファン、コスプレを
する女の子達など、、、すべてが百合作品に関係している
というのはなかなか良いかもです。
 きよりの質問への朋絵の答えでは、いろいろな形で
「女の子同士」を愛する人達が集まっているようです。
「年に2回の乙女の祭典」との事で、これだけの規模の
百合イベントが本当に開かれるなら面白いかもです。
そのためには世の中にもっと百合が浸透していく必要が
ある?
 ところで前回ちょっと気になっていたのは、あずさの
言葉で「聖地有明がこの日ばかりは男子禁制」というもの。
この「男子禁制」が、頒布物のテーマだけの事なのか、
参加者まで含めてなのか、、、原作でもこの辺りはあまり
詳しく描かれていなかったようでしたし。
 それで今回のエピソードでは、、、上にも書いたような
様々な形でこのイベントに関わる人達が、どうも全員
女性みたいです。百合でそういう状況になるのは場合にも
よりますけれど、こういう演出が、このアニメ作品らしさ
なのかもしれません。

 「女の子同士」を愛する女子達のまっただ中にやって来た
汐ですが、珍しく、騒いだりしないでいるようです。
彼女が目指していた場所はただ一つ、そこ以外に寄り道
したり辺りを見回したりなどしなかったみたいです。
 そのサークルでの用事が済んだ後、皆と一緒に帰りの
道を歩いていた汐の表情は、何だか晴れ晴れしている
感じです。ついさっき、目の前で寄り添って眠りこけて
いる純夏とあずさを見ていた彼女ですが、その事は
あまり気にしていないっぽいです。
 汐が明るい雰囲気でいられるのは、あずさにつきあって
コスプレまでしている純夏が、昔と一つも変わらない、
真面目で約束を守る人だとわかったから、とか?
もしくは、不意に現れた自分を見て、朋絵が言っていた
ように純夏が喜んでくれたから、とか。離れていても、
他の誰といても、純夏が自分を忘れずにいてくれるのを、
汐は嬉しく思っているのかも。
 でもそれが、純夏の恋愛感情から来ているという可能性
については、汐は全く認識していないのでしょうね。
そして自分が純夏に対して持っている気持ちが、よくある
友情とかでは説明しきれないものかもしれない、といった
所も気づいてはいない感じです。原作ではその辺りを
考え始めるようになるのはもっと後なのですよね、、、。
アニメでは、予定の話数の中でできれば一つの形を
見せてもらいたい気がします。

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