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2009年11月20日 (金)

姫神の巫女 「其の壱」が公開されています他

 しばらく更新されていませんでしたけれど、
ここで本格的な物語の掲載がスタートしました。
、、、相手を打ち倒す事だけを目標に生きてきた
とも言える千華音。彼女と媛子との出会いが
何を生み出し、2人の関係をどう変えていくのか、
気になります。

 「神無月の巫女」のスタッフによって構築された
物語「姫神の巫女~千ノ華万華鏡~」のサイトが
更新されています。トップページにある「はじめに」
に内容が追加され、また新しいエピソード「其の壱」
が公開されています。(なお、今回更新されたこの
2つのリンクには「新着」という言葉が横に
添えられています。これは更新状況を見る目安に
なりそうですね。)
 「はじめに」では、サイトを見るためのブラウザ
の設定を示す「閲覧環境」の項目が増えています。
ブラウザのバージョンや設定によってはサイトの
内容が正常に見えない場合があるのかもしれません。
自分の環境がこの条件を満たしているかどうか
チェックしておくと良いかもですね。

 さてそして物語の方も更新されました。今回の
「其の壱」が本編のスタート、という位置づけ
みたいです。内容は4つの章に分けられていて、
それぞれ(零)、(壱)、(弐)、(三)と番号が
付けられています。この内(零)は、以前公開
された「其の零」と同じ内容になっています。
(壱)からの内容は、その後縛らしてからの
エピソードみたいです。
 物語の描き方は、「其の零」と同じように文章が
メインで、今回はさらに介錯さんのイラストが
加わっています。2人は、人物紹介のページに
あるイラストと同じデザインの服装ですね。
媛子(ひめこ)のは乙橘学園のものに近い気がします。
千華音(ちかね)の方は、東月封魔学園の制服に近い
印象でしょうか。リボンやヘアバンドは今まで
と共通しているみたいです(媛子はイラストに
よって2種類のリボンを分けて使っているようです)。

 それにしてもやはり、この2人の新しいイラスト
が見られるのは嬉しいですね。「神無月の巫女」
とは異なる舞台に生きる、名前も素性も違う彼女達
ではありますが、2人とも千歌音と姫子の思いを
深く受け継いでいる気がします。これから紡がれて
いく物語の中でも、彼女達はぎりぎりの選択を
しながら、「本当」の愛に目覚めていくのでしょうね。

 ストーリーの方は、、、。東京のとある私鉄の駅、
たたずむ媛子の前に千華音が現れます。2人は
一緒に電車に乗って遊びに出かけようとしている
みたいです。電車の中では他愛のないおしゃべりが
続き、その姿は周りから見れば仲の良い友達の
よう。ですが、、、という所で2人の定めや、
どうやって出会ったのかなどが、「其の零」の
場面と重なって描かれていきます。

 物語は千華音の視点で描かれていきます。
本当なら激しい戦いと命の奪い合いをしなければ
ならない2人が、どうしてここで仲むつまじく
過ごしているのか、、、実は千華音にもまだ理解
できていないようです。媛子の気持ちは描かれて
いないため、今のこの「ままごと」がどんな意味を
持つのか、いつまで続くのかなどはまだ謎ですね。
媛子には裏のねらいがあったりするのでしょうか?
千華音と同じような感覚で物語を読み進めていく
事になりそうですね。

 千華音は、御霊鎮めの儀(みたましずめのぎ)で
皇月の家に勝利をもたらすために厳しい訓練を
受け手育ってきたようです。驚異的な身体能力と
冷静な判断力の上に戦う術をたたき込まれてきた
みたいですね。そのため精悍な容姿や、女の子
らしいものへの興味のなさなどが特徴になって
いる感じです。
 つい千歌音と比べてしまうのですけれど、
千歌音の場合はお嬢様として育てられた事もあって、
優雅で女性らしいものについての知識は一通り
備えているのですよね。そこを押さえてさらに
姫子への秘めた思いが、彼女の孤高さを引き立てて
いる気がします。
 千華音の場合は、ほとんど生まれた瞬間から、
ただ一つの目標を与えられていたためなのか、
それ以外のものには興味もなく経験もない
らしいです。そのため同じ年頃の女の子らしい
悩みに胸が揺り動かされるような雰囲気が少ない
気もしたり、、、。千華音と媛子がこの先もし
恋愛感情をやりとりするようになるのであれば、
その時の彼女達の百合な思いを強めるためにも、
千華音には、女の子である媛子の事を女の子
として思ってほしいかもです。

 媛子の方は、とても無防備で、およそ御神娘
(みかみこ)らしいとは言えない雰囲気を千華音に
見せています。千華音はまだ媛子に気持ちを許した
わけではありませんし、媛子に隠し事があるか
どうかもまだわかりません。が、千華音は何か
信じられない感覚を持ちながらも、今の所媛子に
手出しはしていないようです。
 媛子は、千華音に最初に出会った時から相手に
親しく接しようとしていたみたいですね。こちらも
つい姫子と比べてしまいますが、姫子の場合は
家庭の事情からあまり人の輪に入る事ができず、
学園でも彼女に冷たく接する人は多かったと
思われます。これに対して媛子は、初対面らしい
千華音に甘えるような事を言っていますね。
2人の「おつきあい」の最中にも少し夢見がちな
言動をしていますし、この辺りはどちらかというと
(くう)に近いかな、とも思えます。
 とはいえ、媛子がこんな風に接する事が
できるのは、相手が千華音だから、とも言えるの
でしょう。この雰囲気は、姫子と千歌音が
「秘密の花園」で過ごすひとときに近いように
感じられます。媛子は本当にこの時間を大切に
考えているのかもしれません。

 他の登場人物としては、コロナとレーコ
らしい人達が登場していました。となるとこの
物語でもオロチ衆のキャラが活躍する可能性が
ある?
 けれど今回出てきたコロナとレーコっぽい
キャラは、完全にある組織の支配下にある
感じですね、、、。彼女達を含めたオロチ衆は、
誰にも従わず仲間意識さえ薄いアウトロー集団、
という雰囲気が「らしさ」のように思えたり
します。この作品でもそういう部分を見せて
いってもらえると良いかも、と思います。

 そして最後の場面、何か物語が動き始める
予感ですね。場面的に、プリクラという「写真」
に興味を持つ媛子や、何気なく選んだデザインが
「薔薇」だったりする千華音に、彼女達の
つながりの強さを感じます。また最後の
イラストにも描かれている写真の構図は、
何だか胸に迫るものがありますね。
 、、、御霊鎮めの儀は、1年間続く戦い。その
期間が終わるまで御神娘は相手の命を奪っては
ならない掟があります。
 これはつまり、たとえどんなに相手を
憎んだとしても愛したとしても、相手と自分は
この1年を生きて過ごす事になるのですよね。
これは過酷な状況であるのと同時に、安らぎの
時でもあるような気がします。儀式を完成させる
ためには、何があっても必ず1年間は生きて
いる。媛子はその時間を大切にしようと
考えて、千華音に約束を持ちかけたのかも
しれませんね。
 もっとも、儀式が滞りなく完成させられる
とは限りませんし、掟を突き崩す勢力が現れる
かもしれません。千華音と媛子の前には
厳しい困難が待ち受けているのでしょうけれど、
そういう状況の中でも、彼女達が本当の思いを、
愛を見つけられると良いですね。

 、、、といった感じで、続きが気になりますね。
それと、どれぐらい続いていくのかも知りたい
所かもです。サイトのトップページを見ると、
リンクをおいておくスペースは8個ほどあって、
残りは3個。という事は、「其の四」までの
掲載になる? もっと長く見てみたい気も
しますね。その辺りはどうなるのでしょうか。

 ところでこの「姫神の巫女」とも関係のある
「神無月の巫女」で、「神無月」とは10月の事
です。個人的には、8月から9月にこの作品の
サイトが立ち上がったり情報が更新されて
いたため、「神無月」である10月から本格的な
配信が始まるのかな、と思っていました。
 結果的にはそうはなりませんでしたけれど、
期待をしていた人は他にもたくさんいたように
思われます。というのも、10/1にこのサイトを
見ようとした所、アクセスしづらくなっていて
ページがきちんと表示されない状態がしばらく
続きました。たぶんアクセスが集中していたの
ではないかと。
 それぐらい興味を持たれている作品なのでは
ないかという気がします。これからも素晴らしい
エピソードをたくさん見せていってもらいたい
ですね。そしてこのサイトでの掲載以上の展開
などあったりすると良いかも、、、。

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