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2009年10月30日 (金)

キディ・ガーランド 第2話

 正反対の性格のように見える2人ですが、
お互いに相手の事は大切にしているみたい
ですし、意外と気があっているようでも
ありますね。これまでのパートナーとしての
生活が、2人をいいコンビにしているのでしょう。
 それとエンディングの演出が、、、。なかなか
面白いですね。

 テレビアニメ「キディ・ガーランド」、第2話
甘い、罠」です。
 デリバリーのカップを下げるために、
ク・フィーユがトゥイードゥルディの所へ
行くと、彼女は作業に没頭していた。先だって
襲撃されたGTO本局の迎撃システムを強化
するのだという。その頃アスクールは、
嬉しそうに鼻歌交じりで喫茶室の仕込みを
手伝っていた。

 確かに第1話の襲撃事件って、けっこう
重大な問題ですよね。警備体制も万全な
はずのGTO本局に、あんな巨大なビーストを
乗り込ませてしまったわけですし、イヴェール
局長も大ピンチでした。あの敵が何者なのかは
気になりますね。人前であの人達がいきなり
上半身むき出しになった時は、これって
笑う所? と思ったのですけれど、意外と
侮れない相手なのかも。まあその辺りは
いずれはっきりしてくるのでしょう。

 さて今回は、アスクールとク・フィーユ、
それぞれが相手を大切に思っているのが
わかるようなエピソードですね。ク・フィーユ
は、アスクールが考えなしに行動したり
するのを呆れ気味に眺めたり注意したり
しますが、別に見限ったりなどしていないの
ですよね。自分が悪い事をしたと思えば
素直に謝りますし、相手のために特務用の
服まで着込んで全力でヘルプしようとします。
アスクールの方も、謝るク・フィーユを
怒ったりなどしないで、前向きな解決方法を
考え実行しています。

 こういう2人の関係は、彼女達がESメンバー
見習いとしてパートナーになってから今までの
間に築かれていったものなのでしょうね。
相手が何かをしでかしたとしても、悪気では
ないし、本人が胸の中では申し訳なく思って
いるのもたぶんわかっているのでしょう。
 コンプエースで連載中のコミック版では、
ちょうど彼女達がパートナーになる所から
物語が始まります。最初はいろいろな印象を
お互いに持っていた2人ですが、一緒に生活
するようになってだんだん相手を認めて
信じ合えるようになるのではないでしょうか。
コミックのストーリーがアニメの第1話に
つながっていくなら、コミックでは2人が
いいコンビになるまでの過程が楽しめるの
かもしれませんね。
(ちなみにコミックの第1話がネット上で
試し読みできるようになっています。以前
少し書きましたけれど、アニメNewtype
チャンネル
紹介ページにあるリンクを
たどる事で見られるようになっています。)

 プリン1つのために警戒厳重なGTO本局へ
侵入しようとする2人。最初は相手が
危なっかしくて仕方なしについてきたみたいな
ク・フィーユでしたが、途中からだんだん
ノってきてる感じですね。そんな彼女を見て
アスクールも何だか嬉しそうです。性格は
全然違う彼女達ですが、こういうのを見ると
けっこう同じ年頃らしく同じ視点に立って
いるんだろうなという気がします。楽しい
事も寂しい事も、彼女達の間では共感できるの
では。
 それに2人とも、相手が自分にとって
必要な人間なのだと感じているらしいのも
何となく伝わってくる気がします。「あなたが
いなければここまでできなかった」という事を
何の飾りもなく素直に言えてしまうのは、
それぞれが心の底から相手をかけがえのない
人だと思っているからなのでしょう。また、
そんな風に言う相手の言葉を聞いて嬉しく
感じてしまうのも、自分が相手の中の大事な
位置に置いてもらえているのかもしれない、と
気づいたからなのではないでしょうか。
アスクールとク・フィーユは、それぞれ相手を
好ましく思っているのでしょうね。

 そんな2人は、トゥイードゥルディが用意
した侵入者迎撃システムと捕獲システムに
立ち向かっていくわけですけれど、そのシステム
というのが、、、。登場してくる様々なタイプの
ジェネティックドールや精神トラップの中には、
何だかギャグ、というかパロディっぽいものが
たくさん含まれているようで。どれが何なのか
全部はわからないのですけれど、いろいろネタが
考えられているみたいですね。こういう笑いも
これから作品の特徴になっていくのかも?

 トゥイードゥルディが張り巡らせた罠は、
見た目はノリが軽そうですが、システムとしての
効果は高いのでしょうね。最初は楽しそうに
相手をしてきたアスクールもだんだん追いつめ
られていきます。
 そこに手を差し伸べるのは、やはりク・フィーユ。
自分の危険をかえりみないで彼女を目的の場所へ
行かせようとします。
 彼女達の目標は、敵の本拠地とか世界の平和
みたいな大がかりなものでは全然ありません。
けれど、この時の2人は真剣に、目的を果たす
ためのぎりぎりの選択をしていたように
思えます。
 これから本当に危険な状況におかれて命の
危険にさらされるような時が来たとしても、
彼女達は今回と同じ事をするのでしょう。
ストーリーの中でそれが描かれていくのかは
わかりませんけれど、今回と同じように、
彼女達がお互いに相手を救おうとする懸命な
姿が見られるのかもしれません。

 まあ今回はちょっと笑えるような形でまとめて
ある感じですね。そこに加えて面白かったのが、
エンディング曲が始まってもまだ2人が
プリン目指して走り回っている姿が描かれて
いた所だったり。さらに曲が終わって次回予告に
入っても続いていて、オチがついたのは最後の
提供カットの所、、、。こういう描き方も何だか
楽しいですね。

 エンディング曲は、やはりク・フィーユを
メインにしたものでしたね。第1話のアスクール
がメインのものと対になる感じです。
 同じ曲の1番と2番を2人で歌うのかな、と
思っていたのですけれど、実際には別の曲に
なっているようです。でもこちらの方が
より2人の「らしさ」を聞ける感じがしますね。
 また曲のタイトルが、、、。アスクールが
歌うのは「太陽と月」、ク・フィーユが
歌うのは「月と太陽」、今回はこちらが流され
ました。
 歌詞では、穏やかな日々を守るために
「強くなりたい」と願う気持ちと、「2人で1つの
夢を見よう」という希望が描かれています。
月が太陽に包まれる、という部分は、普通では
見られない景色であるだけに、奇跡的に出会えた
2人の、百合な関係を言い表しているようにも
感じられます。また、いつもはクールに自立
した姿を見せるク・フィーユが、ふとした時に
そっとアスクールに寄り添うイメージがあって
良いですね。

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