うみものがたり 第10話
闇の力は海の世界を暗く染め、やがて空の世界
までその勢力を伸ばし始めます。マリンは、この
暗い色が、ウリンの気持ちを映し出しているのだと
感じているのでしょう。マリンには打つ手はあるの
でしょうか。、、、そんな時、夏音には別の、百合
っぽくない問題が起きているようです。
テレビアニメ「うみものがたり~あなたが
いてくれたコト~」、第10話「沈黙する心」です。
突然海から現れたセドナの兵士2人に、小島が
捕らわれた。彼女達は小島から邪悪を吸い取るの
ではなく、命を奪おうとしている。マリンと夏音
は、兵士達の背後に感じるウリンの気配に向かって、
こんな事をやめるよう必死に訴えかけた。
ウリンがセドナの神殿の中で変身する場面は、
何か幻想的でしたね。暗くよどんだ風景の中で
邪悪に包まれてはいるのですが(いるからこそ?)
妖艶な美しさを感じさせます。(後は、夏音の
家へ飛んできて窓を突き破ったウリンが、窓枠に
つかまっている構図とかが、蝶の生態を思わせて
面白かったです。)
繭のようなものの中から外の世界へ羽を広げる
姿は、子供だったウリンが大人に変わる、といった
イメージもあるような気がします。、、、なぜ海底で
蝶なのか、というのはまあちょっと疑問でした
けれど、その辺りの意味は次回に語られる?
ウリンが海底にいる時、マリンの声は、確かに
彼女に届いていました。彼女はマリンの声に
応えようとするのですが、セドナの声が彼女を
闇へと引き戻してしまいます。
この時ウリンの意識はかなり弱まっていたのかも
しれませんね。最初、ウリンは、マリンを夏音から
引き離す力を手に入れるために、闇に足を
踏み入れていたように思います。ですから
マリンが、夏音ではなく自分の方を向いて自分が
大切だと言ってくれたらそれでいいはずなの
でしょう。なのに彼女は、マリンの所へはすぐに
戻れませんでした。彼女がもう自分の思う通りに
動けないのだとしたら、彼女を助けられるのは
マリン達の強い意志と決意だけなのではない
でしょうか。そういった部分を、次回はたっぷりと
見せつけてもらいたいですね。百合テイストも
満載で、、、。
今回は、上に書いたウリンの変身の辺り以外
では派手な演出が控えめだったような気がします。
次回のために抑えている? 、、、そのためか、
ちょっとすっきりしない雰囲気があったようにも
思えます。
前回何となく予感があったのですけれど、何だか
小島の存在が大きくなってきていますね。途中から
メインに関わってきておいしい所を持って行く(?)のは
ちょっと、という気もするのですけれど、次回では
どういう位置づけに落ち着くのでしょうね。
小島が闇にとらわれてしまったのと同じように、
島の人達も邪悪な気持ちに染められてしまって
いるようです。以前のエピソードで登場していた
赤ん坊連れの母親や、犬と一緒の釣り人など
多くの人があちこちで争いを起こしています。
が、その風景が何か淡々としている感じなの
ですよね。島言葉で穏やかに悪口を言っても
あまり危機感がないというか。それでも当人達に
とっては今まで経験した事もないような邪悪な
気持ちが胸の中には渦巻いているわけで、、、。
そう思うと、この淡々とした雰囲気がかえって
怖く感じられます。島の人達の描写が遠目で
小さく描かれていて、その演出もより恐ろしさを
増しているように思います。ここまで邪悪な
描き方をしなくても良いのでは、と思ったり
するのですが、仕方ないのでしょうか。
また前回、巫女達からは距離を置くと言った
松本でしたが、今回も結局彼女達に助言を
する事になってしまったようです。とはいえ
前例のない出来事ばかりで、確信を持った
言い方がどうしてもできないみたいで。今の
ままでは巫女達に間違った知識を与えるだけに
なってしまいそうな気もします。セドナを封印
する方法を教えるだけにするとか(もしくは松本
本人に問題が起きて部分的にしか情報を伝え
られなくなってしまうとか)、何か演出的なもの
が必要だったりするのかも?
松本と唄者が言い争う場面も、不安が高まる
感じがあります。唄者の歌を聴いたマリン達は
ピュアな気持ちを思い出したりもしていました
が、今は対立しているようにも見えます。
松本と唄者、どちらを信頼すればいいのか、
見ている方としても迷ってしまうような、、、。
とはいえ、唄者と松本達の間で、共通する
考え方もあるようです。それは、「光と闇は戦い
続ける」というもの。確かにセドナは、闇の
力で世界中の光を覆い尽くそうとしています。
光の力を操る巫女達であるマリンと夏音も
セドナに狙われています。
でも戦う事、相手を打ち破る事がすべてでは
ないですよね。マリンは以前に何度も、セドナの
兵士になってしまった海の仲間達を、倒さずに
浄化していました。そうやって戦いを終わらせる
事も、マリンや夏音にはできるのでは、という
気がします。そういう風に、光と闇を調和
させる結び方になってもらいたいですね。
次回の第11話にどうなるか、期待したいです。
、、、って、公式サイトにある9/9付けの
ニュースを見ると、「第12話」の放送時間に
ついての案内が。ストーリーのページには
第11話までしか紹介がなかったのでそこで
物語が区切られるのかと思っていたのです
けれど、もう1話あるのですね。ここはもう
是非マリン、ウリンに夏音も交えて百合な
まとめ方になってもらいたい所です。
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