« 咲-Saki- 第22話 | トップページ | 大正野球娘。 第10話 »

2009年9月14日 (月)

青い花 第11話

 何年たっても、幾つの恋を経験しても、
変わらないものって何なのでしょう。ふみが、
それを理解したのかどうかは、これからの彼女の
行動に表れてくるのでしょうね。これまであまり
大きく取り上げられなかったふみとあきらの
関係が今回描かれたのは良かったかもです。

 テレビアニメ「青い花」、第11話「冬の花火
です。
 鎌倉に秋が訪れた。ふみと一緒に登校する
あきらは、輝きを変える湘南の海を感慨深く
眺める。彼女達の身の回りにも、少しずつ
変わっていく人々の関係があった。

 オープニングで、壁に掛けた自分の制服を
見るあきら。この姿は、第1話のふみとちょっと
似ていますね。学校に遅れそうになって兄の
自動車で連れて行かれるのも最初のあきらと
同じ。鎌倉駅で降りるのも変わっていません。
 でも、あの日と比べて変化したものもあります。
それは、、、季節が春から秋になった事、だけ
ではなく、あきらとふみが再会してまた仲良く
なれた、という変化が、彼女達には大きいの
ではないでしょうか。
 10年ぶりの出会いは、江ノ電の鎌倉駅。
その後、涙を流すふみにあきらがハンカチを
差し出したのも同じ場所でした。今では2人、
学校が違っても待ち合わせをして同じ駅から
一緒に通っています。この季節の中で、2人の
間は着実に近づいていったのでしょう(ていうか
ほとんど最初から2人は仲良しでしたね。喧嘩
とかもしてませんでしたし)。
 彼女達の周りでは、親しくなる人もいれば、
離れていく人もいました。京子や洋子達は、
高校に入ってからの友達で、一緒に遊ぶ事も
増えているようですね。反対に離れていく
人は、、、ふみにとっては千津と恭己が胸に
残る存在だったでしょう。
 まだふみは、千津にも恭己にも何かの思いを
持っているようです。すっきりと気持ちを
精算して、何事もなかったかのように話し
合えるようになるには、もっと時間がかかり
そうです。いえ、もしかしたらもう二度と
口をきく事もないのかもしれません。でも
ふみには、2人の事は、少しずつでも過去の
思い出に変わっていっているみたいです。

 昔つきあった人達と離れ、今遊んでいる
友達も帰ってしまうと、ふみの前にはただ
1人の女の子だけが残りました。いつの間にか、
一緒にいる事が当たり前になっていた女の子が。
 その子は、ふみの事なら何でも知っていました。
ふみの小さい頃の恥ずかしい経験も、いつも
女性を愛してしまって切ない思いをしてしまう
事も。それでもふみを嫌いになったりしないで、
応援さえしてくれる、、、あきらはそんな人
でした。

 ふみは、あきらがそばにいてくれる事を、
本当に良かったと感じているのでしょうね
オープニング曲の歌詞にもこの気持ちが
表れているようです)。そうして彼女は、ある
冬の寒い夜に、ある事を思い出します。それは
過去の出来事ではなくて、その時に自分が
抱いた感情でした。
 それはほんのささいな、ちょっとした気持ち
だったのかもしれません。(何しろ今まで
忘れてたぐらいですし。)でもふみの胸には、
鮮やかな色合いとともによみがえる感情
だったようです。
 この気持ちを何と呼べばよいのか、また
どう扱っていくべきなのかは、ふみ本人次第
なのでしょう。でも、少なくともふみの胸に、
小さな希望が生まれた事は確かなのではない
でしょうか。

 、、、といった感じで、淡く優しげな雰囲気に
なりましたね。このアニメのシリーズを見ていて、
個人的に最初の頃から原作のテイストとの
違いが気になってしまっていたのですけれど、
その部分をおいておいて一つの百合作品と
見れば、それなりに楽しめるかもしれませんね。
後で改めて見直してみたら、別の感想をもてる
のかも、という気がします。今回が秋から冬の
エピソードだったので、年末ぐらいに一気に
見てみると良さそう?

 百合テイストはもうちょっとあると良かった
ように思えますね。第11話まで見ると、男性
キャラの出番がちょっと多めだったのも気に
なりました。原作では女性が多く登場するため
その比率を少し男性寄りにしたのかもですけれど、
ふみやあきらの父親はまだしも恭己の父親まで
出てきて「花嫁の父」ぶりを見せてしまうと、
ちょっと趣旨が変わってしまいそうな、、、。
これは仕方ないのでしょうか。

 ふみとあきらの関係についても、今回突然
盛り上がってきた感じがあって、前回までとの
ギャップが大きかった気もします。もう少し
伏線のようなものがあるとすんなり見られた
、、、?
 アニメでは、エピソードとしては原作の第3巻まで
を扱っていました。一方でふみの心情としては、
第1巻の終わりぐらいのように感じられます。
ふみにとっては今回胸に湧き上がった気持ちは
まだかすかなもののようです。これを確実に
育てていって百合な恋愛を実らせる事を、
見ていて確信させる雰囲気にしてもらえたら
ありがたかったかも。周りではもぎーとあきら兄、
京子と康が何かいい感じになっていましたし、
ヒロインのふみとあきらにもそういうものが
あってもらいたかった気がします。

 ふみが、作中で言っていた言葉が、彼女自身の
変化を物語っていたように感じました。それは、
自分達の思い出の場所が消えてしまうと、あきら
から聞かされた時の事です。彼女は「せっかく
鎌倉に戻ってきたのに」と言っていました。
第1話では、千津と離れたくなくて「戻って
こなければ良かった」とまで言っていたのが、
今は反対の言葉を口にしています。この春からの
1年弱の間に、彼女は以前とは全く違う意見を
持つような経験を、この鎌倉でしていったの
でしょうね。もちろんそこには、あきらという
女の子の存在が強く関係していたのでしょう。

 ではそのあきらは、どう感じているの
でしょうか。今回のシリーズはどちらかというと
ふみが中心になっている物語のようで、あきらの
心情が語られる事はあまりありませんでした。
今回ふみが目覚めた感情を、あきらが知ったら
どう思うのか、、、。女の子が女の子を愛しても
気持ち悪いなんて思わないあきら。ならば
自分がその愛情の中に立ち入るとしたら
どうするのか。この辺りは是非知りたい所
なのですけれど、原作以外で描かれる事は
あるのでしょうか。公式サイトにある
「ネットドラマ」に期待、とか?

・「青い花」レビューリストレビューセンター

|

« 咲-Saki- 第22話 | トップページ | 大正野球娘。 第10話 »

作品 青い花」カテゴリの記事

百合レビュー」カテゴリの記事

コメント

個人的にはこれはこれで一つの作品としてまとまっているようにも思えますが、やはり原作を読んでみたいと思いました。

投稿: nobu | 2009年9月25日 (金) 09時17分

私も、アニメはこれで一つの形になっている
気がしました。原作はもうちょっと違う視点の
物語として楽しめると思いますよ。

投稿: ギンガム | 2009年9月27日 (日) 21時23分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/25344/31377356

この記事へのトラックバック一覧です: 青い花 第11話:

« 咲-Saki- 第22話 | トップページ | 大正野球娘。 第10話 »