青い花 第9話
ふみに京子、恭己に、もぎーまで、、、。恋を
する女の子達を間近に見るあきらは、自然に
恋愛への興味を持ち始めているようです。
ではそのお相手は誰になるのでしょう。彼女の
周りには男女問わず(?)候補がいるようです
けれど、ここはやはり百合なまとまり方になって
もらいたいですね。
テレビアニメ「青い花」、第9話「夏の夜の夢」
です。
あきらは、ふみと京子、美沙子、洋子、美和らと
ともに、兄の運転する自動車で康の別荘へと
向かっていた。車中、隣り合ったふみと京子の
顔にはもはや涙はなく、代わりに恥ずかしげな
笑みが浮かんでいる。あきらには、しゃべり
あっている彼女達がなぜか気になった。
最初の場面で、後ろの席で話し合っている
ふみと京子をのぞき見ているあきらの横顔が
気になりました、、、。助手席に座っていて
あまり顔が向けられないために横目で見る
形になっていたようですけれど、何だか
陰からじっと様子をうかがっているようにも
見えてしまって。
この場面だけを見た時は、あきらが2人の
関係を気にしていたのかな、と感じられました。
あきらは、ふみと京子のどちらとも友達です。
ふみと京子は以前はあまり面識がなく、また
2人とも恭己を愛している(いた)わけなので
場合によっては恋のライバルにだってなる
可能性もありました。
それが前回は同じ人の事で一緒に涙を流し、
今回は2人並んで笑いあったりしています。
まだちょっと照れがあるのか、少し遠慮がちに、
でも離れたりなどせずにお互いに笑顔を向けて
いる2人の姿が、あきらにはどうにも気に
なってしまっていたのでは、と考えてしまい
ました。
あきらにとってのふみは、小さい頃いつも
一緒に遊んでいた間柄の子。10年たって
再会してもその頃と全く同じように、遊んだり
話したりお泊まりしたり、ふみが泣いていれば
そっと慰めてあげたりもしています。その
ふみが、自分のクラスメイトと、自分抜きで
仲良さそうにおしゃべりしている。2人の
間には、自分の知らない共通の気持ちがあって、
それが2人をより親密にさせているように
見える。そんな様子が、あきらには何だか
居心地の良くない気持ちを起こさせていた
、、、とか?
まあ本当の所は違ったみたいですけれど、
あきらがふみと仲良しであるほど、他の人に
対してそういうジェラシー的な思いが胸に
わいてくる事もあるのではないかなと思って
しまいました。友達をとられたみたいで
悔しいという思いは、身勝手ではあるかも
しれませんが、自分が友達に向けて親密な
気持ちを抱いている証拠でもあると言えそう
ですし。
とはいえこのアニメ版では、嫉妬心みたいな
ものが大きく出てくる事ってあまりない感じが
します。(前にも書いたかもしれませんけれど)
登場する女の子達(大人の女性達も)は割と
素直で、自分の不満を他人に押しつけたり
騒ぎ立てたりする事が少ないような気が
します。淡い恋心といったものに集中する
にはこういう演出になったりもするのかな?
またその辺りが、原作とは別のテイストを
作り出しているのかもしれません。
それでその恋について、、、あきらは、自分の
周りでたくさんの人達が恋しているのに
気づいていきます。同級生や先輩などの思いが
絡み合っているのをすぐそばで見ている彼女は、
自分だったらどうなるのか、みたいに意識
し始めているようですね。
あきらは、これまであまり恋するといった
事はしていなかったみたいです。小さい頃に
気になる男の子がいても、恋しいというほどの
感情ではなかったらしいですし。
あきらが恋愛についてどういう考えを持って
いるか、というのも気になりますね。彼女の
場合は過保護な兄がいて(原作では第1話の
冒頭からアニメ以上に過激な事をしてました)、
恋に対する捉え方もちょっと違っているの
かも?
まあ少なくとも、ふみと恭己がつきあい
始めたと聞かされても驚かなかったほど
ですから、百合な恋愛について否定的には
ならないのでしょう。問題は自分が女の子と
つきあう状況を彼女自身が想像できるか
どうか、ですね。他の女の子の恋を応援
するのと、自分が恋するのはやはり違い
ますし。
この物語の主人公のふみとあきらには、
どちらも百合な恋愛を実らせてもらいたい
気がします。が、アニメの方は後2回しか
残されていないらしく、この中で物語が
まとめられていくとなると、突然あきらが
百合に目覚めてしまう、なんていうのは
ちょっと急すぎるかな、、、。今回エピソード
中でふみとあきらが手をつないでいた
雰囲気も、あまりときめくような感じでも
なかったですし。(そういえば池のそばで
百合の花そのものが登場してましたね。
あれって女の子同士の百合な関係が
これから描かれるという意味なのかそれとも
描かれないという意味なのか、、、どう
なんでしょう。)
2人は以前映画館でも手をつないで
いました。彼女達にとって、手をつなぐ
事自体には特別な意味はなさそうです。
けれど、手の触れ方や、触れた時の柔らかさ、
熱さなどが、お互いの感情を伝えあうの
ではないでしょうか。仲良しの友達が
手をつなぐのと、恋人同士がそうするのは、
違う、、、。ふみとあきらの間でそんな
感覚の変化が起きるとしたら、気づくのは
同時なのか、片方だけなのか、それによって
彼女達の関係も複雑に変わっていきそう
です。そういう、女の子同士の恋する
気持ちを描いていってもらいたいですね。
第5話では、ふみの「初恋」が誰だったのか
語られていませんでした。その辺りが
これから明らかにされていくと、物語が
進展しそうな気がします。
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