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2009年7月 2日 (木)

フレッシュプリキュア! 第21話

 プリキュアに手を出すのは、ダンス大会が終わり
さんざん体力を消耗させた後の方がより成功しやすい
はず。なのにイースはあのタイミングで攻撃しました。
彼女にはどうしても見過ごせない何かが、そこに
あったのかもしれませんね。

 テレビアニメ「フレッシュプリキュア!」、
第21話「4人目のプリキュアはあんさんや!!
です。
 ダンスもプリキュアもやめないラブ達は、ラビリンス
との戦いの後、ついに体力を使い果たし倒れてしまう。
搬送先の病院には、3人の母親とともに、ミユキも
見舞いに訪れていた。

 サブタイトルにもう一度「4人目のプリキュア」の文字
が、、、。タルトは必死に彼女を捜し求めていましたが、
そう簡単には見つけられないようですね。
 タルトはラブ達がプリキュアになった時、自分の正体は
誰にもしゃべらないように、と彼女達に言っていました。
またなぜしゃべってはいけないのか、その時ははっきり
とは語られていませんでした。
 他の人に知られると妖精の力が失われる、とか王道な
設定なのかなとも思っていたのですけど、そうでもない
ようです。本当の理由が明かされる事は、、、ないかな?
ともかくタルト的には、今回の相手が4人目だと確信
したから、自分で禁止した掟を破ったのでしょうね。
 けれど結果は、、、かなりきっぱりしたものでした。
さすがに、突然フェレットがしゃべり出して、人々を
ピンチから救い出すヒロイン、プリキュアになってくれ、
なんて言われたら戸惑う事でしょう。
 もっとも、ミユキはタルトの一生懸命さを感じ、
何か重要な事態が起きているのは理解してくれた
ようです。その上で彼女はああいう返事をしていたの
ですよね。
 これは、プリキュアとしての「資格」をつきつけられた
時の、一つの反応なのでしょう。自分がどういう
立場にいるのか、どこまで力を出せるのか、そういった
辺りを考えてから答えを出す人もいる、と。
 そう思うと、ラブ達が簡単にプリキュアを引き受けた
事は、実はタルトやシフォンにとってけっこう恵まれた
状況だったのかもしれません。もし彼女達が、今回の
ミユキのような考えを持っていたとしたら、ラビリンス
が支配を広げる中、タルト達はいまだにプリキュアを
求めて世界をさまよっていた可能性もあります。

 ところで「フレッシュプリキュア!」のシリーズでは、
どういう女の子がプリキュアになれるのでしょう?
4つのピックルンがスイーツ王国から飛び出した瞬間
から、ラブ達だと運命づけられていたのでしょうか。
それとも、愛する人達を救いたい、と強く願う気持ちが
ピックルンの出現と重なれば、誰でもプリキュアに
なれてしまうのでしょうか。
 ラブ、美希、祈里(ともう1人)は、運命で結びつけられて
いると思いたくもあり、また運命ではなく自分自身の
意志でお互いを大切だと感じていると思いたくも
あります、、、。タルトが「4人目のプリキュアは
あんさんや」と思った理由が、アカルンがいたから
ではなく、ミユキとラブ達の親密さを認めていたから、
だと良いですね。

 4人目はいつ登場するのでしょう。予告映像では
「もうすぐ」と言われていますが、それは次回という
意味? イースの「カード」はもう尽きてしまいそう
ですし、彼女の命運とともに何かが起きるのかも
しれません(それにナキサケーベが出現しなくなって
ナケワメーケに戻るとしたら、「4人目」が現れる
きっかけが遠ざかってしまいそう、、、)。
 また同時に気になるのは、4人目がどんな力に
目覚めるのかという事だったりします。ピーチは愛、
ベリーは希望、パインは祈り、ならばその次は、、、?
4人目のビジュアルを見ると、とても穏やかな
表情をしているのですよね。その辺りにヒントが
あったりするでしょうか。彼女が現れる時、何か
感動的なエピソードがあると良いですね。

 、、、イースは、4人どころか1人でプリキュアを
相手にしています。ウエスターやサウラーとチームを
組む事を拒み、自分の命を縮めるかもしれない強大な
力を使って、何とか3人のプリキュアに対抗しています。
戦うたびに、彼女の衣服は切り裂かれ、体は瓦礫に
汚れ、傷つき、しかもただの1回も勝利する事が
できません。
 相手だって疲労して体力を消耗していたのは間違い
ありません。それなのに変身すれば力がみなぎり、
たくさんの仲間の応援を受けてその力をアップ
させます。そしてプリキュアは、コスチュームに塵一つ
付く事がありません。
 その上彼女達は、「どんな寂しさも抱えていられる
力がわいてくる」と、正面から宣言しています。同時に、
その言葉通りの活躍を、イースの前で繰り広げます。
 そんな都合のいい事があるわけがない、、、イースの
気持ちは、あの立場なら当然感じられるものなのでは。
現実的に考えれば、イースの方が事実に目を向けた
客観的な意見だと言えそうです。
 けれどあの場所の、あの巡り合わせの中では、
どうしてもプリキュア達の考える方向に、物語は流れて
いくのでしょうね。そしていくら身を投げ出しても、
イースにはこの流れを止める手だてはないようです。
 戦いを終えたイースは、カードを失っただけではなく、
気持ちの上でも敗北感を味わっていたように思われます。
自分が勝てない理由が、自分の力の及ばない所に
あると気づき始めているような。
 そして同時に、プリキュア達の、ラブ達の考え方や
生き方のある世界に、あこがれを抱き始めているのでは
ないでしょうか。ラブの言う事が本当なら、どんな
苦しみが降りかかってきても耐えられる。都合のいい
事だとしても、それが実現できるなら自分も同じ
生き方をしてみたい、と。
 ですがそれを見透かされたように、彼女はサウラーに
ラビリンスの現実を言い渡されます。2つの世界の
間に立たされた彼女が、この後どんな選択をするのか、
気になる所ですね。
(ところで、今回戦闘中に、イースが「あり得ない、、、」
と口走っていました。このせりふを聞くと、つい
第1シリーズヒロインを思い出してしまいます。
もしかしたらイースは、プリキュアの考え方や気持ちに
少しずつ近づいているのかもしれませんね。)

・「ふたりはプリキュア」レビューリストレビューセンター

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