うみものがたり 第4話
夏音の手から奪うように指輪を預かったウリンは、
何とか自分も「巫女」の役割に関係していきたかったの
でしょうね。そう考えるのは、姉への気持ちが理由だと
思われます。その内ウリンの気持ちも、「試される」時
が来るのかもしれません。
テレビアニメ「うみものがたり~あなたが
いてくれたコト~」、第4話「試される心」です。
海の世界、ワリンは沈没船の中に入り込んで
何かを探していた。が、出てくるのは銛やなたなど
武器になるようなものばかり。そこへやって来た
サムに彼女は訴える、こんな物を持っている空人
(そらびと)は危険だ、空の世界へ行ったマリンが
心配だ、と。
ワリンが沈没船の中で見つけたなたのデザイン
って、別作品に出てくるものと似ているような、、、。
気のせい、でしょうか。
ワリンは、ウリンと同じように空人がとても危険な
存在だと考えていたようですね(その割には自分も
空人の銛を使って戦ってましたけど、、、)。何日も
帰ってこないマリンをとても心配していました。
そしてマリンと一緒に出会った夏音を見て、彼女は
自分の考えが正しいと確信したみたいです。やはり
初対面の人から見ても、夏音って邪悪オーラ全開
だったりするのでしょうか。
ていうか今回現れたセドナの兵士って、夏音が
まき散らした黒いもやのようなものを取り込んで
姿を現してましたね。これまでてっきりあの黒い
もやもやは、演出上のもので実体がないと思って
いたのですけど、本当に邪悪な何かだった、という
事なのでしょうか。そして同時に、夏音が本当に
邪悪なオーラを身にまとっていたとわかる瞬間
だったかも。
ああいう場面を見ると、夏音が、今の自分の
状況を打ち破ってピュア100%になれるのかどうか
ちょっと不安になったりもしてしまいますね。
ピュアになりたいと悩みもがく姿が彼女らしいとも
言えそうですけれど、自分の邪悪さにどうやって
決着をつけるのか、気になる所です。
夏音が目指すピュアの目標がマリンだとちょっと
ハードルが高いかも、と前に少し書きました。
他にもピュアな登場人物はいろいろいるようで、
今回出てきたサムも、実は割と純粋な気持ちを
持った人なのかな、という気がしました。第1話
と、それから今回も、女の子に甘い言葉をささやく
なんて事をしていて下心見え見えなのでは、とも
思わせるのですが、本人自身は全然悪気がない
感じですね。ナチュラルにああいう仕草ができて
いるみたいです。またその仕草を、ワリンだろうが
夏音だろうがかまわず見せているのは、ある意味
平等な愛情の表れ、とも言える? たくさんの
人を「あいしてる」マリンともちょっと通じるかも、
なんて思ってしまいますが、まあ根本的に違う
部分があるのでしょうね。そのためか今回サムは、
吹き飛ばされたり気絶したりさんざんな目にあって
いました。
そして百合的には、、、冒頭で部屋に一緒にいた時、
はずみでマリンと手をつないでしまった夏音が、
恥ずかしがってふりほどく場面がありました。
第1話では、「そっちの趣味はない」みたいな事を
言っていた夏音ですが、マリンとの思いがけない
ふれあいに、何かを感じたのかもしれませんね。
少なくとも、手に触れて顔が赤くなってしまう
ぐらいには相手を意識しているようです。
でも途中で、夏音は、巫女の役目を果たすのが
嫌とかやりたくないといった事を言い出します。
たぶん感情にまかせて出てしまった言葉だとは
思います。けれどそれを聞いたマリンの表情は
とても切なそうで。この時はまだ夏音は、自分が
何を言ってしまったのか気づいていないのでしょう。
(夏音は小さい頃から周りとうまくつきあえて
いなかったために、自分の言う事が聞いている
人にどんな影響を与えるのか勉強する機会が
少なかったのかもしれません。)そういう何気ない
言葉が、ピュアな気持ちを傷つける可能性がある
と、夏音には気づいてもらいたいですね。
その後、最後の場面で、波の上に顔を出した
夏音が、海の中にいるマリンと見つめ合う所が
ありました。正に海の巫女と空の巫女という感じで、
なかなか良かったですね。またその時夏音がした
事は、彼女がマリンと一緒にいてもいい、一緒に
いたいと感じている事の表れなのでは、という
気がします。マリンは、これが夏音の本心だと、
この時感じる事ができたのではないでしょうか。
夏音と一緒に巫女をやれるのが、マリンにとって
ますます嬉しい事になっていくのでしょう。
ウリンは、そんなマリン達を横で見ている事
しかできません。いえ、それどころか一緒に
行動するのさえ禁止され始めています(2人と
ともに島の洞窟へ行かせてもらえませんでした)。
前回と同じように、これは彼女にとってとても
寂しい経験なのでは。今の彼女には、マリン達に
与えられた「運命」は、自分に苦い思いをさせる
ものでしかないのでしょうね。
ワリンは、空の世界を警戒したり、ピュアな
(天然な?)マリンを深く心配している点では、
ウリンと似ていると言えそうです。その彼女が
じきじきに空の世界へ来たわけですから、マリン
を海の世界へ連れ戻そうとする人が増えたはず。
なのに、ワリンはだんだんウリンとは別の考え方
をし始めたようです。この2人の違いはどこに
あるのか、その辺りが、これからウリンが経験
する事柄に関わってくるのではないかな、という
気がします。
夏音の手から指輪をもらい受けたウリン。
何としてでも巫女達に関わっていきたいという
彼女の思いがそうさせたのでしょう。彼女が
どこまでマリンと夏音に近づく事ができるのか、
その時彼女が何を見るのか、気になる所です。
そういえば今週は7/22に、日本などの国々で
皆既日食が見られましたね。この作品の舞台に
なっている天神子島(あまみこしま)でも日食がある
と「観光案内」の第0話で夏音が紹介してました。
そして公式サイトのトップページの画像にも、
黒い太陽が、、、。物語の中でこの日食が、何か
深い意味を持つ事になるのかもしれませんね。
(それにしても「巫女」に「黒い太陽」とは、、、
ますますあの作品を思い出してしまったり。)
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