咲-Saki- 第３話

　麻雀で咲になかなか勝てない事を悔しがって
いた和。普段からの態度も何かいら立ったような
雰囲気でしたが、その本当の理由は別の所に
あったのかもしれません。本人も気づかなかった
ような気持ちが、２人をより近づけてくれる事に
なるでしょうか。

　テレビアニメ「咲-Saki-」、第３局「対立」
です。
　咲が麻雀部に入ってから１週間。相変わらずの
運と実力で対局をリードする彼女に、和は思う
ように追いつけずにいた。そんな中、咲が打った
一手に、和は違和感を覚える。

　今回は最初に作品の舞台説明が入っていました。
こうして改めて紹介されると、咲達麻雀部の
目標が全国制覇だという事を意識しちゃいますね。
エピソード中でも県予選が近づいてきている
ようですし、他の高校との卓上のバトルがこの先
メインになっていくようにも感じられます。
　とはいえ今回の前半は何だかのどかな感じで、
咲の登校風景や、猫並み(?)の運動神経を持った
優希のタコス話などが描かれていました。対局の
時の緊張感をちょっとゆるめてくれるような場面
ですね。

　咲は、家族以外の人達と麻雀を打ち始めて、
勝つ喜びを感じるようになり、今は楽しい時期と
言えそうです。麻雀そのものもそうですが、同じ
ぐらいの年代の人達と一緒にわいわいやるのが
楽しいのではないでしょうか。
　咲が今までどんな学生生活を送ってきたのかは
よくわかりません。けれど、第１話では川縁で
１人で本を読んでいる場面などもありましたし、
これまでは友達と遊ぶ事が少なかったのかも。
和と麻雀をするのが一番やりたい事だとしても、
咲には部室へ行きたくなる理由が他にもあるの
かもしれませんね。

　麻雀をしていて楽しい。一緒に卓を囲んでいる
他の人達にも同じ気持ちを味わってもらいたい。
そう考えたのは咲にとってとても自然だったの
でしょう。負けが込んで落ち込んでいる優希に
わざと手加減するのも、同じ理由からのようです。
　負けない代わりに勝ちもしない、そんな麻雀を、
家族という限られた世界の中で繰り返してきた
彼女には、そう判断するのが良い事のようにさえ
思えていたのでしょう。でも和には咲がした事は
とうてい許せなかったようです。

　咲と和は、これまで生きてきた世界が違っていた
みたいですね。２人の間にたまたま麻雀卓がなければ、
言葉を交わす事もなかったのかもしれません。
　、、、じゃあ２人はお互いを認め合う事ができない？
いえ、そうではないのでしょう。咲は和と最初に
対局してからずっと、和と麻雀を打ちたいと
言い続けています。そして和も、、、。
　普段は落ち着き払って感情の揺れなどほとんど
見せない和。自分の打ち筋にも似てデジタルな、
割り切った人付き合いをしているようにも見えます。
そんな彼女が咲だけの前で見せた表情は、彼女が
既にどうしようもないほど、咲と、咲のする麻雀とを
求めていた事実を表しているのではないでしょうか。
否定しようと思えば思うほど、咲の存在は彼女の
中で大きくなっていたのかな、という気がします
（この辺りは「麻雀TODAY」の記者も気づいていた
みたいですね）。

　理屈ではない気持ちに支配される事なんて、
和にはあまりなかった経験かも？　それは今まで
会った事もない強いライバルの出現を意味するの
でしょう。彼女が咲とどうつきあっていくのかは、
２人の感じ方次第なのでしょうね。
　今回の「対立」はもうちょっとじっくりストーリー
展開を見てみたかった気もします。例えば和には、
どうして咲の事を考えると自分の気持ちが激しく
揺り動かされるのかを深く考えてもらうとか。
また咲にも、なかなか仲良しになれない和がなぜ
自分に強く当たってくるのか、どうしたら麻雀
以外で相手をしてくれるのか、といった辺りの
答えを一生懸命探してもらいたいかも、、、。まあ
彼女達の絆が強められるエピソードはこれからも
描かれていくのでは、と期待したいです。

　でも周りはあまり待ってはくれなさそうです。
県予選が始まるのもそうですが、この大会は、
久にとってはやっと訪れた、でも最後のチャンス
なんですよね。何が何でも参加して、しかも
頂点を目指そうとするでしょうから、そこで
咲と和の仲もちゃんと面倒見てくれるかどうか
気になります、、、。が、何手も先を読む久なら
粋な計らいとかしてくれそうかな？
　それから、他の高校のキャラも今回は続々と
登場しましたね。これから次々に対戦していく
事になるのでしょうけれど、咲と和がお互いを
信じ合って立ち向かっていけるようになると
良いかもですね。

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