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2009年3月 2日 (月)

マリア様がみてる 4thシーズン 第7話

 救いたい、救ってほしい、2人の思いの
方向性は合っているように見えるのですが、
まだ何かがうまくかみ合わないみたいです。
無理をすれば傷つく事になりそう、、、。
彼女達はこの先近づいていく事ができるの
でしょうか。

 4thシーズンアニメ「マリア様がみてる」、
第7話「未来の白地図」です。
 薔薇の館で、山百合会のメンバーを中心に
クリスマスパーティが開かれる。会には蔦子や
可南子、瞳子、そして中等部から菜々も
呼ばれていた。由乃にとっては、未来の
妹になるかもしれない菜々を、令達に紹介
するチャンスだった。

 由乃は、妹をできるだけ早く作る、という
事がずっと頭の中の大部分を占領していた
ようです。それは江利子との約束があった
からだと思われますが、そのおかげで妹作りに
集中しすぎて他の事まで考えが回りづらく
なってしまったようにも見えますね。、、、
妹を持つのは良い事、山百合会のメンバー
としては特に重要、と誰もが考えているの
でしょう。江利子の挑発(?)もそこを狙ったもの
だったのかもしれません。
 由乃が妹を持つ事が現実的になってきて、
令はいろいろと考えさせられてしまった
みたいです。以前「子離れ」という言い方で
表現していましたが、自分と由乃との間の
つながり方を改めて見つめ直し、これまでと
違う答えを出していました。
 それが「良い事」なのかどうか、それは
何とも言えないのかもしれません。令が
由乃との関係を見直して、その後何が
起きるのか、彼女達自身がどう感じるのか、
そういったものがすべて過ぎ去った後、
過去を振り返れるようになった時になって
やっと初めて答えが見えてくるものなのかも。
過去になれば皆いい思い出、みたいに
言われたりもしますが、まだ「過去」になって
いない状態では、余裕を持ってやり過ごす
事などできないのではないでしょうか(以前
祐巳も同じような経験をした気がします)。
 とはいえ2人の絆は強く、ちょっとした
行き違いぐらいでは、取り返しのつかない
事になったりはしないのでしょう。そこへ、
これから菜々が加わってきた時に、2人の
関係が形を変えるのかどうかは気になる所
です。それに菜々にしても「姉妹」という
ものに対する考え方があるでしょうし、彼女は
令と由乃にどう関わっていくのでしょうか。

 ところで以前、次回予告のナレーションの
中で、令の見合いや、由乃が菜々と学校の外で
会っていたような事が言われていました。これを
聞いた時、最初は、次の回にこのエピソードが
描かれるのかと思っていたのですけど、、、
そうでもなかったみたいで。今回の予告でも、
祥子と優の婚約の事が言われていましたが、
これも本編には登場しないのかな? こういう
次回予告ってありなの? とも思いますけれど、
物語を演出するためには必要だったりするの
でしょうか、、、。ちょっと急いでいるような感じも
しますね。

 祐巳と瞳子は、、、。瞳子は、自覚しているか
どうかは別としても、祐巳の存在を求めて
いるような所はありそうですね。前回突然
祐巳の家に来た時とかもそうだったのでは。
今回も、祐巳から逃げ回るわけではなく、自分の
気持ちを一部言葉に出して言ってもいました。
それからあの表情、、、。自分を助けてほしい、
かまってほしい、と訴えかけるような表情の
目でしたね。自分の口からは決して言わない
けれど、相手の優しさに甘えたい気持ちが、
彼女の中で膨らんでいるのではないでしょうか。
 祐巳の方も、そんな瞳子を見ていてもたっても
いられなくなってしまったみたいです。
ほとんど衝動的とも言えそうなタイミングで、
彼女は重大な決断を下していたようです。
 リリアンでは、他の生徒達の間でもこういう
シチュエーションはあったのかもしれません。
それまで普通につきあっていた先輩と後輩の間で、
ふとした弾みで相手への愛しさが抑えきれなくなり、
つい相手を妹に、または姉にしたくなってしまう
とか。実際にそうやって姉妹になった2人も
いそうですし、それで残りの高等部時代を
温かい気持ちで過ごす女の子達もいるのでしょう。
どうしてその時ロザリオを受け渡ししたのか、
なんて理由はその2人にとっては、悩むほどの
深い意味を持たないのかもしれません。
 けれど今回はそうはなりませんでした。、、、
祐巳が瞳子を呼び止めたのは、相手を本当に
心配していて、何とか力になりたいと思った
からなのでしょう。自分の大切なものを瞳子に
差し出したのはほとんど理屈では説明できない
感覚だったとも言えそうですが、そうしたのが
相手への気持ちの延長上だったと考えるのは
難しくなさそうです。
 でもこのタイミングでそんな風にされた
瞳子は、何か醒めたような態度をとって
いますね。これは、自分の本心に気づいて
いないのか、誰かに助けてもらうなんて
やっぱりできないといった誇りが働いて
いるのか、それとも祐巳を自分のいざこざに
巻き込みたくないと考えているのか、、、。
固くなってしまった瞳子の気持ちを解き放つ
には、彼女自身が扉を開けるか、でなければ
祐巳が無理矢理にでも彼女の内面に入って
いかなければならないかもですね。

 もう一つ、祥子の思いも重要なように
思います。祥子は、この日祐巳と瞳子の間に
あった出来事を祐巳から聞かされて、事態を
そのまま受け止めているようです。が、いつかは
来るかもしれないと予想していた時が、この
クリスマスパーティの最中だったとは、彼女も
思わなかったのではないでしょうか。しかも
祐巳は重い気持ちを抱えて祥子の前に現れ
ました。祥子が言った「切ない」という言葉は、
祐巳の事を表してはいますが、同時に自分の
気持ちを言っているようにも見えます。

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