まりあ†ほりっく 第５話

　サチでさえこれまで親しくなれていなかった
奈々美に、何とか近づこうとするかなこ。友達に
なりたい、という願いは、あきらめずに持ち続けて
いればいつかかなうのではないでしょうか。

　テレビアニメ「まりあ†ほりっく」第５話、
今回は２本立てで「禁断の匂い」と「乙女の秘蜜」
です。
　真意の読めない奈々美の素行に困ったかなこは、
教師の芙美に相談する。しかし彼女も、クラスに
とけ込めていない奈々美を心配していたのだった。
かなこは奈々美と友達になろうと決心し、サチ、
弓弦とともに作戦を練る。

　これまで何かと先輩や同級生との百合な恋を
夢見てきた（妄想してきた？）かなこでしたけれど、
友達を作る事も意識しているようです。恋愛
だけが学院生活ではないのでしょうし、彼女が
天の妃で得られるもの、与えられるものはもっと
たくさんありそうです。
　かなこの真面目な気持ち（百合妄想以外の部分で
、、、）を感じ取ったのか、サチと弓弦はいち早く
友達になってくれていますね。また転入してすぐ
なのにクラス委員に選ばれたのも、実はクラス
メイト達がちゃんとかなこの事をわかっている
証拠なのでは。、、、「明るくて優しい」というサチの
言葉は、クラスの生徒達皆の思いを代弁しているの
かもしれません。
　そんなかなこを、奈々美は受け入れてくれる
でしょうか、、、。今回の所はギャグっぽい
落とし方になっていましたが、かなこのしたい
事は変わってはいないはずでしょうから、
奈々美はちゃんとわかってくれるでしょう。

　こうしてみると、奈々美や隆顕（サチや弓弦も？）
など、この学院にはちょっとクセのある生徒が
多いようですね。でも彼女達は自分なりの
基準を持って行動していますし、また自分と
考え方が違うからと言って他の人を責めたりは
しないようです。かなこも、彼女達の「違い」を
含めて愛しているように思えます。
　そんな中では、鞠也は少数派のようにも見えて
しまう気が、、、。鞠也は（茉莉花も一緒になって）
かなこの「違い」を暴き出し折に触れて攻撃します。
自分の規範に合わないもの、一般的（という言葉の
意味さえここではあやふやですが）でないものは
受け入れない、といった姿勢があるような。
もちろんそれは一つの生き方ですけれど、
もう少しだけでも別の見方ができれば、世界が
違って感じられるようになるのでは、とも
思います。かなことのふれあいの中でそうなって
いったりするのでしょうか、、、？

　かなこの事で少し気になるのは、彼女の趣味が
他の生徒達に認めてもらえるようになるかどうか、
だったりします。かなこが女の子好きな事は
今の所なぜかばれていないようなのですけど、
それが周囲の人に知られた時、彼女達はどう
思うのでしょうね。いくら他の女生徒に寛容
だったとしても、自分が日頃かなこから、
恋愛対象として見られていたと知ったら、、、。
　奈々美は女の子同士の恋愛はあり得ないと
考えているようです。サチや弓弦の意見は
聞けていませんが、もし奈々美と同じだと
したらとたんにかなことの間に溝ができて
しまいそうですね。
　穂佳はどうでしょう。彼女は隆顕を追いかけて
いますけど、その思いが他の誰かと同じだと
認めるかどうかはちょっとわからないですね。
　では隆顕は、、、。彼女の態度については前回も
気になっていたのですけれど、今回、かなこと
奈々美の関係を（誤解して）応援してました。
百合な気持ちについてはありだと考えている
ようですね。彼女自身が女の子と恋愛する
可能性があるのかは何とも言えませんが、
こんな風に認めてくれる人がいるのは、
少なくともかなこにとっては心強いのでは
ないでしょうか。

　百合な展開を期待しつつ、、、。他には、
前回かなりあおっていた穂佳の「海産物」
シリーズ。もしかして出オチでしょうか？
これでこのシリーズは打ち止めになるのかな。
次があるとしたら、どういう事態が起きるの
でしょう。
　それとやはり、「薔薇兄弟」ですね、、、。
これはもちろん、あの雑誌から来ているの
でしょう。今刊行されているもので言えば
「薔薇王子」とかになりそうですが、そちらを
選ばなかったのには何かこだわりがありそう？
確かに表紙のイラストやコピーがかなり
忠実に元雑誌を再現してますね。前回の
「その足元にくちづけを」といい（元に
なっていると思われるあのサークルさんも
この演出はご存じのようです）、百合ネタが
押さえられているみたいです。次も何かあったり
するのでしょうか？