マリア様がみてる 4thシーズン 第6話
小さく縮こまり震えながら、助けを求めている
人がいる、、、自分に。そう感じた瞬間、祐巳の
胸の中にはいろいろな思いが交錯したのでしょうね。
彼女の中に新しい感情が芽生えるのと同時に、
周囲の状況も変わり始めているようです。
4thシーズンアニメ「マリア様がみてる」、
第6話「予期せぬ客人」です。
遊園地からの帰り、祥子の家で聞いた優の言葉が、
祐巳の耳から離れなかった。休日に自分の部屋で
言葉の意味に考えを巡らせていると、ふと誰かが
自分を呼んだような気がした。
祐巳が、誰かに呼ばれたように感じた時、
画面には2人の女性のシルエットが入れ替わりで
映っていましたね。祐巳と深いつながりのある
人はこの2人、という意味なのでしょう。
祐巳にとっての祥子は、最初に出会った瞬間
からの憧れの人で、今はかけがえのない姉。
様々な苦難を乗り越えて強く結ばれ、これからも
一緒にいたいとお互いに願っているようです。
では祐巳にとって瞳子は、、、という所ですね。
これまでにもレビュー記事の中で書いたかも
しれませんが、今までの所は少なくとも祥子ほどの
強いつながりはなかったような気がします。
だから今回も、学園の廊下でお辞儀をした瞳子の
仕草から、祐巳は相手の人となりを想像するしか
なかったとも言えそうです。
でもたぶんこれからが怒濤の(?)展開になるの
でしょう。突然瞳子が目の前に現れた時、祐巳の
胸にはそれぐらいいろいろな思いが駆けめぐって
いたようですし。
気になるのは、そういう展開の後で、祐巳と
瞳子の関係、というかお互いの相手に対する見方が
どう変わるか(もしくは変わらないのか)、といった
部分だったりします。結びつきは着実に強く
なるのでしょうけれど、その方向性は祥子とは
違っていてもらいたいように思ったりします。
何となく個人的には祐巳と祥子のカップルが
物語の基本のような感じがしているもので、、、。
とはいえ瞳子の存在を軽く扱うわけにもいかない
ですよね。今回瞳子は(偶然かもしれませんが)
自分の弱い部分を見せる相手として祐巳を選んだ
わけですし、、、。祥子と瞳子、この2人の間で、
祐巳はこれからどのように振る舞っていくのでしょうか。
、、、祥子と瞳子は遠縁の関係。小笠原家も
松平家も、祐巳には想像もできないほどの名家で、
ゆかりのある親戚筋や他の家がたくさん控えて
いるらしいです(祐巳も社長令嬢ではあるのですが
小笠原家はまた別格みたいですね)。そういう
家の間では確執があったり、また家族内でも
言い知れない暗い影の部分があるようです。
祐巳は祥子の妹になってから、その一部を
自分の身で経験してきました。「子羊たちの休暇」
もそうですし、他にも瞳子や優が関わってくる
エピソードでは、家柄の重さのようなものが
見え隠れしていた気がします。優が前回、
「もっと上のステージを」と言っていたのは、
祥子だけではなく、瞳子を含めたあの家系の
中で生き抜くための条件を示していたのかも
ですね。祐巳は、優のスマートな対応を見てまだ
不服そうな顔をしていましたが、自分が本当に
対処しなければならない相手が何なのか、いつか
気づく事になるのでは、と思いたいですね。
今また祐巳は、瞳子の事で、祥子の時と同じ
ような確執の中に足を踏み入れようとしています。
祐巳の生き様は、もしかしたらそういう行動に表れて
いるのかもしれませんね。、、、気高く生き、誰の
助けも求めずにいられると思われている人が、
実は深い悲しみを抱えていて、孤立している。
祐巳は、そんな誰かを見たら手を差し伸べずには
いられないのでしょう。
彼女の目の前にいたのは、祥子と瞳子でした。
もしかしたらこの2人は似たような環境で育って、
同じような気持ちを胸の奥に宿しているのかな
という気がします。祐巳は、似た運命を持った別の
人を、妹の視点と先輩の視点で同時に眺めているの
ではないでしょうか。
ところで祐巳と瞳子の間で変化が起きそうに
なっている時、祥子と令の間ではそれぞれの妹に
対する決心が語られていたようです。この2人は
別の道を選ぶ事にしたみたいですね。
令と由乃はお隣同士の親戚同士。小さな頃から
ずっと一緒に暮らしてきて、同じ思いを持ち続けて
きたようです。彼女達にとって、リリアンの高等部に
一緒に通った2年間なんてほんの短い時間のはず。
片方がそこにいなくても、何も変わらないような
気もします。
でも令は由乃にも打ち明けられない決心を固めて
いますね。高等部での生活、特に「姉妹」というものが
彼女をそうさせているみたいです。
令の「姉」である江利子は、由乃にとっては
「永遠のライバル」で、由乃が「妹」にしようと
考えている菜々は令が「子離れ」という言葉を意識する
きっかけになりました。令と由乃という「ベストスール」
は形を変えようとしているのでしょうか、、、。
令が今回言っていた進路をとるとして、彼女達には
どんな変化が訪れるのでしょう。今の所ではいろいろな
パターンが考えられそうですね。彼女達には、
依存しあうのではない、「隣を一緒に歩く」関係に
なっていってもらいたいかもです。
そして祥子は、、、。今回の言葉は心強いですね。
これまでにも祐巳と祥子はお互いへの愛情を確かめる
言葉を相手に言ってきましたが、直接相手に言わない
パターンは珍しいような。でも、恥じる事なく誰にでも
祐巳との絆を語れる祥子は、祐巳と一緒にいる自分が
本当の自分の姿なのだと実感しているのでは、と
思います。
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