マリア様がみてる 4thシーズン 第２話

　祐巳と祥子が姉妹になってからちょうど１年。
何か特別な事をしたいと思っていた祐巳ですが、
うまいアイディアは考えつかなかったみたい
ですね。では祥子の方はどうだったのでしょう。

　4thシーズンアニメ「マリア様がみてる」、
第２話「特別でないただの一日」です。
　学園祭当日、クラスの出し物で屋台村を出店
する２年松組と藤組では、祐巳と由乃が客寄せに
かり出されていた。威勢良く呼び込みをする
最中に、祐巳は可南子の姿を見かけた。

　可南子が男性を嫌う理由、そして祐巳を
追いかけていた理由が語られている感じですね。
今回言われていたいきさつだと、可南子が
そうなるきっかけがあったのは、それほど昔
ではなかったように思われますね。となると、
親と和解したらしい今となっては、彼女が
男嫌いを続ける理由はなくなってしまったの
かも？　祐巳に対してもこだわる必要はもう
なさそうですね。ではこのまま彼女は祐巳達の
前からフェードアウトしてしまうのでしょうか
、、、。でもそれだとあまりすっきりしない
感じもありますし、百合的な演出という意味
では男性に対する姿勢みたいなものは多少
影響があるとも考えられそう。
　けれど男嫌いという点では、祥子という上手(?)が
いるのですよね。彼女を超えるほどの苦い
経験や強い思いを持つようでないと、この
方向性から百合を描いていくのは難しい？

　瞳子を舞台衣装のまま連れ出した祐巳は、
学園祭を楽しんでいるみたいです。単に
約束をしたからそうしているのではなく、
一緒に何かするのが楽しくて仕方ない、
という雰囲気がありますね。
　祐巳はこれまで、瞳子にお姉様を独占
されそうになったり、何かあるごとに嫌み
っぽいせりふを言われたりと、あまり楽しい
経験はしていなかった気がします。でも、
いつの間にか、積極的に声をかけるように
なったり、じゃれついたり、トラブルに
巻き込まれているようなら解決の手助けを
したりしていますね。こうなっていったのは、
別の記事にも書きましたけれど瞳子に対する
祐巳の見方が変わっていったからと言えそう
です。
　この時祐巳が瞳子に対して感じているのは、
優しさなのか、優越感なのか、それとも幼く
つたない人をかわいらしいと思う気持ちなのか
、、、。ともかくそれが、祥子に対して持っているのと
同じ気持ちなのかどうか、という部分は気になります。
祐巳の中で、祥子と瞳子が共存できない立場に
いるのだとしたら、彼女は２人の内どちらか一方
だけを選ぶ、そんな日が来てしまうのかも。
　まあ姉に対する思いと妹への感情というのは
この学園ではもともと微妙に違うものなのかも
しれません。そうだったとして、百合な思い入れを
どのキャラに求めたら良いのか、については
ちょっと悩みますね（原作が祥子の卒業までを
描いていた事を考えると、少し絞り込まれてくる？）。
その辺りは見る人それぞれなのでしょう。

　自分らしく自信を持って行動し始めている
ように見える祐巳を、祥子はどう見ているの
でしょう。山百合会、上級生、お姉様という
立場では、指導すべき妹が誰かの役に立とうと
考え他の人達の先に立って動いているのは
喜ぶべき事なのでしょう。実際の所、今薔薇様
達をサポートしているのはつぼみ達だけで、
フルメンバー９人から比べれば勢力(?)は
３分の２。忙しい職務をこなして生徒達の要望に
応えていくにはもっと手助けがほしい所です。
人手だけを考えるなら、妹に妹ができるのは
大歓迎なのかも。
　確かに祥子は、他のエピソードでも、祐巳の
妹作りを後押しするような発言をしています。
祐巳はそのたびに悩んでしまっていますが、
祥子の方は、特にひっかかるような表情も
見せずにすんなりと妹の事を口にしている
感じですね（無表情という見方もできるかも
しれませんけれど）。
　ですが、祥子は、祐巳が自分以外の女の子と
姉妹の契りを結ぶ事について、何の抵抗も
違和感も持っていない、とは思えないのですよね
、、、。そう考えた上で、彼女が祐巳に妹作りを
勧める時の表情を見ると、裏にある何かを
必死にこらえている気持ちがあるのでは、と、
つい想像してしまったり、、、。その辺りが
映像として描かれたりすると良さそうな気も
します。

　本編中、祐巳が瞳子の手を引いて走り出した
時に、通り過ぎる祥子の姿が見える場面が
あります。この時の表情が、祥子の気持ちを
何となく表しているのかもしれませんね。
こういう表現ができるのもアニメの特徴の一つ
なのでしょう。

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