コミック百合姫 Vol.13
創刊3周年となるこの号では、表紙が
「ストロベリーシェイクSweet」の樹里亜と蘭に
なっています。これからクライマックスに向かって
2人の恋心が盛り上がっていくのでしょうね。
また付録には小冊子「Petit Wildrose」が付いて
います。
発行一迅社、コミック百合姫のVol.13を
見てみました。
創刊3周年でたくさんの作家の方が参加
されるようになっていますね。ちなみに色紙
プレゼントで色紙を寄せていたのは総勢20名
以上の作家の方だそうです。いろいろなタイプの
百合作品が楽しめるのは嬉しいですね。
では部分的にご紹介、、、。
(・作品名(作者名(敬称略)))
・クローバー 第4話 夢心(乙ひより)
幼い頃、引っ越し先で、和代はお姫様のような
女の子にに出会った。名前は一花(いちげ)。美しい姿に
目を奪われたが、中身はどちらかというと魔女だった。
和代は一花が男の子とつきあい始めた時に、どう
思ったのでしょうね。この辺りは、小さい頃に彼女が
かけられた「魔法」がいったいどんな種類のもの
だったのか、そこに気づいているかどうかで違いそうな
気もします、、、。2人のやりとりを聞いていると、一花の
前で和代が空回っているようにも見えますね。2人の
思いがきちんとつながる日は来るのでしょうか。
この作品は、卯月、美鳥、風香、一花の4人姉妹の
物語が1話完結で描かれるシリーズ連載です。、、、
それぞれのキャラクターもエピソードも良い感じ
でしたし、一人一人のその後を見てみたいですね。
この前発売されたコミックスには、描き下ろしで
美鳥のその後のストーリーが載っていますが、
他の3人のも何かの形で見たいかも。
・EPITAPH letter.6 Lies and Truth(硝音あや)
自分でもよくわからないまま、アーシュへの
思いを口走ってしまった十和。それからというもの、
彼女は相手をより意識してしまうようになる。
十和達はそれぞれに思いを胸に秘めている
みたいですね。リンナだってただアーシュに
憧れているだけではないし、エスカの生い立ちにも
秘密がありそう。そんな中で十和は記憶喪失なため
思いを持たない「真っ白な」存在だったとも言えそう
ですが、彼女は自分の中に生まれた何かを意識
し始めているようです。そしてアーシュも?
・百合心中~猫目堂ココロ譚~(東雲水生)
見つめ合い手をつなぐ2人、シホと日和。
彼女達は一緒に死に場所を探していた。しかし
気がつくと、シホは日和を見失っていた。
弱い人に手を差し伸べるのは、シホにとっては
いつもの事のようです。日和を助けたのだって
その延長線上だったのでしょう。でも日和との
関係はそれだけでは終わりませんでした。それは
彼女が、シホの前に現れた何ものにも代えられない
人だったからなのでは。彼女達がどんな決断を
下すのか、そこがポイントになるのでしょう。
・飴色紅茶館歓談(藤枝雅)
芹穂の所へ突然かかってきた電話の主は、菫
(すみれ)という名の女性だった。何となく気になる
さらさ達に、芹穂は事情を語り始めた。
芹穂はさらさの存在をどれぐらいまで意識してるの
でしょうね。女の子同士で恋だの愛だの言う事は
あまり考えていないみたいですが、もしそうなら
さらさに対しても愛情は抱いていない、、、?
「女の子同士」というハードルは低いようですが、
さらさが芹穂を振り向かせて結ばれるためには、
もう一押し必要かも(ってまだ押してもいないかな)。
・ときめき☆もののけ女学園(南国ばなな)
夏の暑さが学園の寮生達を容赦なく襲っていた。
何とか涼む方法を探して、あられとペロは雪女の
部屋へ行く事にする。
今回はちょっと短めでしたね。あられとキリの
恋模様も少しお休み? その代わりというか別の
2人の間に何かが芽生えそうな予感が。確かに、
寮生ではない人(もののけ)が寮にやって来るの
には、理由がありそうですよね。その辺りはいつか
詳しく語られたりするのでしょうか。ところで
もの女の寮って、冷房設備がなかったりする、、、?
・紅蓮紀 第5.5話(武若丸)
休み時間、トイレへと立つ蘇芳にうららが
つきあおうとする。しかしクレオにはその行為の
意味がわからなかった。
前回からの急展開の前に、学園編で少し息抜き、
といった感じのエピソードですね。また最初と
最後でテーマが合っている所がうまいかも。
人間などに負けるつもりのないクレオでしたが、
勝負の方法をうららに決めさせたのはちょっと
しくじってしまったでしょうか。彼女が勝つ
ためには、違うアピールの仕方が必要なようです。
・♀×♀=♥(CHI-RAN)
麻弓(まゆ)は、突然他校の女の子に告白される。
初めての経験ではあったがすぐにオーケーする麻弓。
だが、相手の女の子は背中を向けて逃げ出してしまった。
麻弓は、まどかとつきあっている時、確かに
今までとは違う何かを感じていたようです。けれど
それが何を意味しているのかまでは、経験が
少なかったためかわからなかったみたいですね。
まどかはこれまでの交際相手とは違う、、、そこに
気づいてつきあい方を変えない限り、麻弓は真実を
見つける事ができないかも、と思えてしまいます。
Vol.10の「秘蜜少女」、Vol.11の「魔女」、それから
今回と、やはり萌木家の姉妹達の物語になって
いるのですね。となるとこの後はあゆらやもゆの
エピソードが見られるのでしょうか。、、、けど
この2人は「秘蜜~」では幼稚園生でしたよね。
まあ描かれるとすればたぶん成長してからの
2人なのですよね。
・スリーピングビューティーの見た夢(四ツ原フリコ)
生徒会室で眠ってしまった憧れのあきら先輩を
起こそうとした司は、突然相手にキスされる。しかし
次の瞬間、あきらは言った、「ごめん、間違えた」と。
相手の事を強く思っていればいるほど、その
一言が胸に突き刺さるのでしょうね。しかも念願
と言えそうなキスを果たした次の瞬間にあんな
事を言われてしまっては、、、。司本人は深く悲しんで
いるようですが、周りやあきらとの関わりの中で
自分のあるべき姿が見えてくるのでしょう。ところで
こういう少女漫画な雰囲気ってなかなか良いですね。
・轍の行方(江戸屋ぽち)
女学院の寄宿舎でこまちとともに生活するあさひは、
近くを通る汽車の煙を、ほぼ日課のように眺めている。
こまちと結婚できるように、と願いをかけながら。
小さくて弱い自分達にできる事は限られている。
いくら自由に振る舞っているように見せても、生徒達は
誰も決められた道の上を歩くしかない。あさひとこまち
以外の生徒も胸の中ではそんな風に考えているの
かもしれません。あさひとこまちが他の人達と違う所は、
愛する人が目の前にいる、という事なのでは
ないでしょうか。それが彼女達の強さなのかも。
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