ささめきこと 第2巻
気づいていないのは本人達だけ、、、?
周りから見れば丸わかりみたいですけれど、
本人達は互いに相手の気持ちが知りたくて
必死なのかもしれませんね。またそういう
姿を見る事で、周りの人達は微笑ましく
思ったり、ショックを受けたりするようです。
発行メディアファクトリー、月刊コミック
アライブに連載中の、いけだたかしさん作
「ささめきこと」第2巻、、、百合テイスト
ありとの噂を聞いて見てみました。
ストーリーの方は、友達の風間汐(かざま
うしお)に恋心を抱いている村雨純夏
(むらさめすみか)と、彼女達を取り巻く
人々の、ささやかな気持ちの動きを描いていく、
といった感じでしょうか。
第2巻から読み始めたため詳しいいきさつは
知らないのですけれど、純夏達の周りには
女の子同士の恋愛に優しい雰囲気が漂って
いるように見えますね。クラスメイトの
蓮賀朋絵(はちすかともえ)と当麻(たえま)
みやこは、女同士のカップルだと周りに
公言しています。また蒼井あずさは百合な
小説の大ファンで同人誌を作ってしまうほど。
それに純夏が自分の田舎に行けば、年下の
清香が慕ってきたり、みたいな。
逆風としては、純夏のクラスで、朋絵と
みやこのカップル疑惑が発生した時、クラス
メイト達が拒絶反応を示していました。が、
それも何だかかわいらしい感じで、しかも
いつの間にかうやむやになっていたみたい
です。こういうのを見ていると、この作品
では、女の子同士のカップルは自分達の
気持ちをためらわずに表に出していけるようで
良いかもですね。
最初のエピソードでは、「少年少女」の
朱宮正樹が純夏とデート、みたいな展開に
なっています。女の子になりきってモデル
活動までしている正樹は、待ち合わせ場所
にも女の子の格好で現れます。これを見て
純夏はかなり引いている感じ、、、。この
場面では、彼女にとって何が大切なのかが
見えてくるような気もしますね。もちろん
汐が一番なのでしょうけれど、純夏はかわいい
「女の子」が好きなのであって、どんなに
かわいらしくて美しくても、男は嫌みたい
です。
ちなみに正樹は「山崎アケミ」という名義で
モデルをしているようです。汐の兄、範夫も
「織野真紗香」という名前の謎の女流作家
という触れ込みで執筆活動をしているらしく。
こんな風に男が前面に出てこない傾向は、
百合な物語を展開するのに安心できる要素
かもしれません。
次に新しく登場している(らしい)キャラは、
純夏達と同じクラスの蒼井あずさでしょうか。
彼女は織野真紗香のファンで、その本に
描かれている清く美しい百合の世界に憧れて
いるようです。
この時のあずさは、きれいなもの、はかない
ものを愛でるのがメインで、自分自身が百合な
恋愛をしたいみたいには思っていないのですよね。
それが純夏と話す内に雰囲気が変わってきて
、、、。
でもこれは、恋心と呼ぶにはあまりにも幼い
感情、のようにも思えます。初めて気が合う
人が見つかったと思い込んで少し浮かれて
しまった、とか、、、。
彼女はこの第2巻の中でだんだん周りの
状況や自分の置かれた立場に気づいていくみたい
ですね。その上で純夏の事を思い続けるのかが
気になる所ですが、あまり進展する事は
なさそう?
さて主人公の純夏と汐ですが、こちらも
初々しい関係になっている感じです。
汐の涙や純夏の電話のエピソードなどを
見ていると、もういっそできちゃえばいいのに、
と思わせたりもするのですがなかなか進展
せず、、、。そういうじれったささえ楽しむ
作品なのかもしれません。少し離れた所から
彼女達を生暖かく見守る朋絵達的な立場で?
プール帰りの電車の中で朋絵とあずさが
話し合っている場面がそういうイメージ
ですね。あそこで朋絵は詩的な言い回しを
語っています。もしかしたらこの作品の
タイトル、「ささめきこと」とは、彼女の
口から出た言葉、という設定だったりするの
かなと思いました。そして同じ場面での
あずさの発言は、さすがに小説家っぽい感じ
ですね。
純夏の気持ちはもう決まっているようです
けれど、なかなか告白とかまではいかない
みたいです(あおり文句の「友情以上!
、、、告白未満。」というのはうまい表現
なのでは)。またその前に「女の子同士で
恋愛なんて」とためらったり、みたいな
気持ちの動きはあまりないらしく。この辺りは
第1巻で見られる、のかな? 個人的に
そういう過程を見ていないからなのか、
純夏と汐の間柄が、うぶな男女の恋愛未満、
みたいにも思えてしまったり、、、。しっとり
した女同士の関係みたいなものも見てみたい
気がしますが、でもそれはもっと別のテイスト
なのかもしれませんね。
作中の演出では、車が爆発したり家が
火事になったりとかなり激しい事件が起きて
います。が、純夏達が変に巻き込まれるわけ
ではないようです。朋絵の年齢設定なども
含めて、ストーリーを進めるための流れとも
言えそうですね。
その他では、純夏と汐のブロックサインとか、
キョリちゃん達がプールでフリーフォールなど
笑える場面もけっこうある感じでしょうか。
皆でにぎやかに送る生活の中で、純夏と汐が
少しずつ近づいていく物語を、ここでは楽しめるの
でしょう。
それとこの第2巻で一番気になったのは、
やはり「ゆりフェス」、、、? あれだけの
規模の百合オンリーイベントが年2回も
開催されてるなんてうらやましいかもです
、、、。
この作品は、上にも書きましたがコミック
アライブで連載中です。公式サイトでは、
内容を一部試し読みできるようです。興味の
ある方はアクセスしてみてはいかがでしょうか。
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