アオイシロ －花影抄－ 第１１話

　事件はどんどん影響の範囲を広げていって、
梢子やナミ達だけでなく剣道部の人達まで
巻き込み始めています。カヤや瓏琉の事を
よく知らない彼女達は、梢子達が関わっている
出来事をどのように捉えるのでしょうね。
今号から本格登場のキャラ達が何者なのかも
気になっているのでしょう。

　発行JIVE、月刊コミックラッシュで連載中の
「アオイシロ－花影抄－」、第１１話です。
　風の強い夜、咲森寺の長い階段を上る影が
３つあった。彼女達は卯奈咲と卯良島に伝わる
「祭り」について話し合っている。彼女達は
今回の事件のあらましを知っているらしく、
また「鬼」についても知識を持っている
ようだった。

　ここで桂達が本格的に登場、ですね。前作
ヒロインが出てくるとあっては、物語の流れも
大きく変わりそうな予感ですけれど、この先
何が起きるのでしょうか。
　少なくともゲーム本編ではこの「－花影抄－」
のような展開はないのですよね、、、。だとしたら
せっかくですしゲームではあり得ないような
展開を次々に見せていってもらいたい気もします。
ゲームとは違うコミックならではの描き方
なんていうのもあると面白そう。百合的にも、
ヒロインとメインキャラだけではない組み合わせ
とか、、、期待しすぎでしょうか。

　それにしてもやはり桂達が、この新しい物語に
関わってくるのを見ると、つい注目してしまい
ますね。最初のページの桂のせりふ、「風すっごく
強いよ」はいかにも桂が言いそうな感じで、
思わずゲーム「アカイイト」での彼女のしゃべり方が
頭に浮かんできました。
　また、アカイイトのメインキャラが次々に集結してくる
流れも、見ていて心強いものがありますね。アカイイト
を作品としてよく知っているから、というのもあるの
かもしれません。また、リリースされてから時間が
たってもこんな風にゲーム本編とは違う彼女達の
振る舞いを改めて見る事ができるのは嬉しい
かもです。

　とは言っても、ストーリー的には、夏合宿に
参加している青城女学院の生徒達にとっては、
桂達は初めて出会う見知らぬ人でしかないの
ですよね。彼女達が卯奈咲に来る事でたちまち
何かが変わる、みたいな結果は想像もできないの
でしょう。
　ユメイやノゾミなどがそろっている事を考えると、
今の桂達には、経観塚での出来事は既に経験済みの
状態なのでしょうね。それに対して百子達は今正に
事件を経験している真っ最中です。怪談話や
肝試しでちょっとふざけながら話し合っていた
ような魍魎どもが突然寺を襲ってきて、しかも
保美をさらっていくなんて、、、。部員達には
とても信じられない出来事だったのでは。特に
百子にしてみれば、いつもそばにいた、保美という
「たいせつな人がいなくなってしまった」わけですから、
落ち込むなと言われても、それはできない相談
なのでしょうね。
　こういう状態で、桂は皆の力になってあげる事が
できるのでしょうか、、、。自分の「血」の力を使って
敵と戦うとかはできるのでしょうけれど、それ以外の
分野での活躍を見てみたい気もします。自分の
これまで経験してきた出来事を話すなどして、百子達を
落ち着かせてあげるとか、、、。派手なバトルみたいな
ものとは違うかもしれませんが、桂がこの事件に
深く関わって行って、困っている人達を救うには、
そう言うやり方もあるかもです。（今回の中では、
桂が百子の事を「百子ちゃん」と呼んでいた辺りが、
２つの作品の登場人物達をより近づけつないでいく
予感を与えている気がします。）

　桂達が咲森寺に来た時、花子と綾代が外に出て
いました。綾代の方は手に木刀を握ってましたね。
　彼女は剣の実力はあっても気が弱く試合では結果を
出せない人らしいです。でもこの夜は、弱気とか
そういうもので逃げられるような状況じゃなかったの
ではないでしょうか。人外の鬼達が寺に迫った時、
彼女がどんな決断をしてどういう行動を起こしたのか、
見てみたい気もします。木刀を持っていた所を見ると、
怖れていたものを乗り越えて敵に立ち向かって
いったのではないか、とも思えますね。自分の
大切なものを救うために困難に立ち向かう、
そんな気持ちが百合なエピソードにつながって
いったりすると面白いかもしれません。

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