ウエルベールの物語 第21話
命の大切さをいつも感じていたボルジュラック。
自分の体を、殺戮の道具である戦車に変えても、
その気持ちは変わらずにいられたのでしょうか。
そういう思いの動きみたいなものも見てみたい
気がしますが、脇役ではそこまで描かれない
、、、?
テレビアニメ「ウエルベールの物語 第二幕」、
第21話「追憶の章」です。
第3の「死神蜂の男」を追って、ついにリタの
故郷でありティナ達の古巣でもあるウエルベール
に戻ってきた一行。ところがボルジュラックの
車体が突如煙を吹き出してしまう。今まで無理を
しすぎたせいで不調に陥ったのだが、これを
直せるのはレナルドという男ただ一人だという。
大昔、ボルジュラックの秘められた物語、
という感じですね。この頃の姿を見た感じでは、
ボルジュラックという人は王家に忠実で、
与えられた仕事なら人をだますような真似も
平気でするみたいです。またそんな自分の
生き方に少しも疑いを持っていないようで。
でももしそれだけの人だったなら、自分に
とって大事なものに気づくチャンスはずっと
なかったのかもしれませんね。そのまま任務を
こなしながら人生を送っていたのでしょう。
ボルジュラックには「命を大切にする」という
気持ちがありました。これはとても尊い考え方
ではありますが、たぶんそれまでの本人に
とっては、迷い込んできた虫を外に放してやる、
ぐらいの意味しかなかったのかも、という
気がします。
本当の命の大切さを教えてくれたのは、
レナルドだったのではないでしょうか。
頑丈で壊れない戦車を作り出して、それを
兵士達のいる戦場に持ち込んだらどうなるか、
たくさんの命が奪われるという悲しい図式を、
レナルドはボルジュラックに示してくれたの
でしょう。
いえ、レナルドでさえ最初はその図式に
気づかなかったと言えそうですね。王家からの
依頼を引き受けて、夢中になって自分の
発明家としての腕を振るっていたのだと
思います。そうする内に、やがて自分の
作り上げたものの恐ろしさがわかってきて、
レナルドは悩み始めます。
この人も、自分だけだったら、悩むばかりで
なかなか答えを出せずにいたように思えます。
ボルジュラックと出会ったから、自分が
本当にすべき事に気づけたのでしょうね。
、、、といった感じで、今回は百合テイストは
あまりありませんでした、、、。全編回想
エピソードになっているのは、第1幕、第2幕
通してこの回だけっぽいですけど、リタ達の
出番を抑えた分、何か伏線みたいなものが
あったりするのかな? 例えば、、、30年前に
既に王様になっていたハイデルと、双子の弟
ノイシュバーンが一緒にいた、、、とか
いうのはこれまでの物語の中でも何となく
わかりそうですよね。後は、、、ローデンの
年齢が30歳ぐらいだという事になりそう、
とか(となるとリタって何歳なんでしょうな)。
その他で気になったのは、キーラの存在
かな。この人も今何歳になるのか気になり
ますが、それ以上に動きが細かく描かれて
いて、レナルドやボルジュラックの間にいても
目立っていた気がします。彼女はこの後
登場して活躍してくれたりするのでしょうか。
さて逆にほとんど描かれなかったリタ達
ですが、最初と最後の場面でちょっと
存在感を示してくれていたように思います。
前回思いが通じたらしいリタとガラハドが、
冒頭で1頭の馬に2人乗りして何だか
ラブラブな雰囲気。ティナも若干ヤケに
なっていた感じです。けれど最後の場面では、
今度はリタとティナが一緒に、、、。これは
、、、リタの取り合い? 3人旅でずっと
当てつけられっぱなしなんていうのも
たまらないでしょうし、第14話みたいに
いっそティナがリタを奪っていっちゃったら
いいのでは、なんて思ってしまいました。
こういう描かれ方をしているのなら彼女達の
百合なふれあいがこの後もっとある事を
期待したいですね。
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