ウエルベールの物語 第１８話

　身分違いと人は笑う、、、。この感覚は、王女
として生きてきたリタが、これまでずっと持ち
続けてきたものなのでしょうね。そして最近は
特に、自分と身近な人との間でこの気持ちを強く
感じるようになっているのではないでしょうか。
ガラハドについても、ティナについても。

　テレビアニメ「ウエルベールの物語 第二幕」、
第１８話「流転の章」です。
　第２の「死神蜂の男」はロンダー国にいる
という。ガラハドへの恋心に気づいてしまった
ティナは、ジンを置き去って先の旅路を急ぐ。
しかし悪路を進む道中、シェリーが突然高熱を
出して倒れてしまった。

　やっぱりシェリーはテンション高い方がいい
ですね。彼女がおとなしいとどうもパーティ
全体がしんみりとしがちな気がします、、、。
そんな彼女もティナやリタの介抱のおかげで
「復活」しようとするわけですけれど、それに
合わせて他の場所では、別の何か恐ろしいものが
復活する予感、、、。リタ達も恋煩いに悩んで
いる場合ではなくなりそう。大きな戦いの中で
自分達の本当の気持ちを見失ったりしないで
もらいたいですね。もちろん百合な気持ちという
意味で、、、。

　というか最初の方でリタは、自分とティナを
一組で考える事に何の疑いも持っていないみたいな
発言をしてますね（ガラハドからジンのせりふを
聞いた場面です）。ティナの相手はいつも自分だと
確信している感じです。この考え方は、２人で
ウエルベールからグリーダムまで旅をした中で
堅く結ばれた絆からくるものなのでしょう。この
思いはそう簡単には消えないのだと思われます。
　その上で今回の恋の騒動を見ると、、、。リタや
ティナの気持ちは不安や悲しみに揺れ動いて
いますが、少なくとも男に対する恋愛感情は、
彼女達の間にある絆自体には一つも影響を
及ぼしていない感じがします。２人のつながりは
それだけ強いものであって、、、。またその強さに、
今の２人はかなりもたれかかっているようにも
思えます。
　けれどこれは今のところの状態、という気が
します。いくら強い絆だからといって、相手の
気持ちを考えずに無理を言わせてしまうと、
後で取り返しのつかない事態になってしまうかも
しれませんし、、、。
　そこで彼女達には、改めてお互いの存在の
大切さをきちんと思い出してもらいたいですね。
相手がリタだから、ティナだからこれまで自分は
どんな苦難も乗り越える事ができたのだと。
そうすれば、ティナの本当の仇を見つけ彼女を
苦しみから解放するために、２人は迷わず前へ
進む事ができるのではないかと思います。
　なので、今ガラハドやジンの存在にちょっと
振り回されている感じのする彼女達も、やがて
元の強いつながりを取り戻してくれるかなと
期待したりしています、、、。というか本当に
そうなってもらいたいですね、、、。

　それにしても今回見事な三角形ができあがり
ましたね。リタがこんな状況になってしまう
なんて、、、。この前はガラハドを恋の対象
として見ていないような態度だった気がする
のですが、実はそうでもなかったようです。
腕を組むのは別に何ともなくても、さすがに
腰に手を回されると穏やかではいられない？
それから、ティナの場合はけっこうすぐに
恋心が芽生えていたみたいですが、リタの
場合はもう少し丁寧に描かれていた感じが
しますね。この差は後で何かに影響してくるの
でしょうか、、、。
　リタがティナの打ち明け話を（お互い裸で）
聞いた時の彼女の表情が印象に残っています。
あのあまりにも悲しそうな顔は、第１０話での
ズシカを思い出させますね、、、。あの時は、
相棒として気も合うしうまくやっていけそう
だったティナの胸を占めていたのが、実は
リタだったと思い知らされる、という場面
でした。そう思うと、今のリタは、これまで
信じて疑わなかったティナという存在を
失いそうになっている自分を何となく感じ
始めた、とも言えそうです。まあ当面は
この三角形が続きそうな気もしますが、ジンが
後でどう関係してくるかもわかりませんし、
その辺りを整理して、リタとティナそれぞれが、
本当に求めていたものを見つけられるように
なると良いなと思います。

　今回ちょっと惜しかったのは、リオの出番が
少なかった事でしょうか、、、。ロンダー国に
来たら必ず何かあると思っていたのですけれど。
もし彼女がガラハドときちんと話し合う機会が
あったら、何を話すのか知りたい気がします。
彼女はガラハド、ジャミルどちらも知っている
はずなので。
　面白かったのはティナに会う前の自分について
リタが話している場面とか。第１話で見せた
体術（というかカンフー？）の腕前はかなりの
ものだと思うのですが、本人はそれでも普通の
王女だったと思っているようで、このギャップが
リタの特徴と言えるのかもしれませんね。

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