初恋姉妹 コミック第６話

　前回までの第１部で、また一歩榛菜に近づけた
千夏。今度は学園に波乱が巻き起こりそうですが、
彼女は榛菜との愛情を確かに育てていけるの
でしょうか。、、、っていう心配がいらないぐらい、
千夏は榛菜の方をまっすぐ見ているみたいですね。

　「初恋姉妹」第３巻発売が近づいているという
事で、これまでのストーリーについても見て
いこうと思います。原作津ノ守坂ソロリティ、
キャラクター原案ひびき玲音さん、作画
東雲水生さんによる作品で、コミック百合姫の
Vol.4に掲載され、単行本第２巻に収録されている
「初恋姉妹」第６話、「嵐の予感」です。
　衣替えの季節になり、千夏と明穂は気分も
新たに学園に登校してくる。すると校内に
人だかりができていて、その中心には颯爽
とした女性が立っていた。彼女は、自分を
職員室へ案内してもらいたいという。

　「百合姉妹」でのイラストストーリーや
ドラマCDのメインキャラ４人、千夏、榛菜、
明穂、透子が今回そろった形になりますね。
桐香や美夕、知織もいますが、「恋姉妹」の頃の
中心人物というとこの４人かな、と思えます
（名前に四季が織り込まれてますし）。
　さて透子は、かっこいい姿や振る舞いから、
学園に来てすぐに生徒達のハートを射止めて
いるみたいですね。千夏達があまり大げさに
取り上げられる事なく、学園の片隅で
愛を紡いでいるのとは少し違う入り方かも
しれません。
　その彼女が、学園の中で何を求めていく
のかは、まだはっきりしていない感じです。
女子高生達にモテモテのライフを送りたいなら
手応えは十分でしょうけれど、ポイントは
そこでもないみたいですね。最初から何かと
つっかかってくる態度の明穂を落とそうとしている
のか、それとも無防備な千夏をいただいちゃおう
としているのか、、、。なんていうと怪しげ
ですが、少なくとも彼女達の関係と、それから
榛菜の存在は気になっているのではないでしょうか。
千夏と明穂の親友関係、千夏から榛菜への愛情、
明穂から榛菜への姉妹以上の気持ち。透子は
こういった彼女達の関係をはっきりとはわかって
いませんが、何となく感じているものは
ありそうです。またそこへ関わっていこうと
する気持ちも。
　これは単なる教師から生徒への指導、とかいう
ものとは違うのでしょう。でも今回の所では、
透子が誰かに惚れて行動を開始したという風には
見えないのですよね。単に３人のもどかしい
関係をはっきりさせたやりたいと思っている
だけなら、３人にとっては煙たい存在にも
なりかねないような、、、。まあ４人の中では
１人だけ大人な彼女ですが（ちなみにイラスト
ストーリーやドラマCD「心の迷子」の中では
教育実習生（つまり大学生ですね）という設定に
なっています）、一歩引いたような対応ではなく、
自分自身の恋心みたいなものをぶつけていって
もらいたいかもです。

　、、、という感じで透子が登場するという
意味で彼女にとって重要な回ではありますけれど、
個人的には千夏と榛菜の甘さ加減が良かった
気がします。
　透子から「かわいい」と言われたり髪に
触れられたりしていた千夏。でも本人はほとんど
気にしていないようですね。彼女の胸の中は
いつでも榛菜でいっぱいで、朝の登校の時に
会えなかっただけで寂しくなり、榛菜と一緒に
お昼を食べているだけで元気いっぱいになる
、、、。
　また榛菜の方も、明るい千夏のそばにいる事で、
優しい気持ちになれるみたいですね。自分が
千夏を元気にさせているという自信まではまだ
ないようですが、千夏が自分と一緒にいてくれる
事に、彼女は喜びを感じているのではないで
しょうか。何にしても「秘密の場所」での２人の
甘いやり取りは良いですね。

　それだけに、その後起きたちょっとした事件は、
榛菜の胸に響いたかもしれません。千夏が
ピンチに陥った時、すぐに彼女を助け上げる事が
できなかった、と、、、。でもこれはある程度
仕方のない事ですよね。榛菜は深く考え込み
過ぎる傾向があるみたいですけど、あまり
ネガティブにならずにいてもらいたいです。
重要なのは千夏を信じてあげる事ではないかと。
彼女が榛菜を信じているように。

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