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2008年1月 2日 (水)

BLUE DROP~天使達の戯曲~ 第12話

 エミルフォースの虚像が崩れ去るように、
すべてのものが音を立てて崩壊していく。
地球人だけでなく、異星人にとっても
予想すらできない未来が、ここから始まる
のではないでしょうか。そしてそこに、
2人の少女の愛情は何をもたらすのでしょう。

 テレビアニメ「BLUE DROP~天使達の戯曲~」、
第12話「Cosmos」です。
 海鳳学園の学園祭を翌日に控え、準備は
最終段階。前夜祭も行われるとあって、
青海寮の寮生達は朝から浮き足立っている。
しかしマリだけは皆と一緒に騒ぐ気に
なれずにいた。そこへ、学園を離れていた
萩乃が戻ってくる。

 また少し、原作に近い要素が取り込まれて
いる感じですね。エミルフォースの作用と、
思念凝結兵器。この兵器って、この時代に
地球で使われたのが最初だったという事
みたいですね。シバリエル以外に兵器の
計画を知っていた者はいないらしく、
あの場にいた全員が驚いていたようでした。
となると、これが兵器としてどれぐらいの
力を発揮できるものなのか、また地球人達に
どんな影響を及ぼすのか、詳しい事は
(シバリエルも含めて)誰もわからないの
では、とも思えます。シバリエルはかなり
自信を持っていましたけれど、実際に
1000年後どういう世界が地球上に
現れているか、正確に予測する事は
できなかったのではないでしょうか。
 公式サイトにあるクロニクルを見ると、
地球人と異星人との混血化が進んだり、
かと思えば純粋地球人の隔離政策が
始まったり。異星人の母星との決別や、
エミルフォースドライブの封印など、
異星の側が思い描いていたような未来には
なっていないようにも思えます。この
クロニクルの終わりに位置するYUIも、
そこまで続いた「懐古世界」を壊し、
次へ進もうとしているほどですし。
それだけ世界は、誰の思うようにも
ならない、という事なのかもしれません。
 この世界観の中で、最初から最後まで
存在しているのは、エミルフォースでは
ないでしょうか。この力は人間の「思い」を
形に変えるもの。これを使えば、自分の
願いをかなえる事ができるかもしれません。
が、それがすべて思い通りの結果を
生み出すのかというと、そうでもない
ように感じられます。
 前回の記事の中で、萩乃が見たオノミルの
姿は、萩乃自身が作り出した映像だったの
では、と書きましたが、今回のストーリーを
見ると、それが本当なのではないかと
思えてきてしまいますね。もし仮にそうだ
として、萩乃が事実を知ったらどう思う
でしょうか。今回アザナエルが何を感じたか
というのとあわせて知りたい気もします。
けど次回でそこまで描くのは、、、難しそう?

 その萩乃は、今回は微妙な立場に立たされて
いるようで。あなたは異星人なのかと聞かれれば
そうだと答えるしかなく、ではあなたも侵略
しようとしているのかと聞かれると違うと
答える、、、。ここまで積み重ねてきた彼女の
選択を、相手に説明してすぐに納得してもらう
のはとても難しそうです。、、、それにしても
裕子はかなり異星人侵略説を強調してました
けど、あの時点でそこまで確証は得られて
いなかったように思われます。あれほど自信を
持っていたのは、やはり秘密調査員の情報力の
おかげ?
 もう一つ気になるのは回想場面でオノミルが
アザナエルにあげていた「お守り」だったり。
もしかしてオノミルはシバリエルの計画を
お見通しだった?
 一方、ちょっと良かったなと思ったのは、
カサゴル生きてた、、、って事でしょうか。
何となくあんな感じのキャラには生き残って
もらいたい気がします。

 さて、萩乃と一緒にフォリメの学園祭準備
風景を眺めているツバエル。彼女も萩乃と
同じ目線で、地球人達の素晴らしい部分を
ためらう事なく認められるようになった
みたいですね。でも同時に感じていたのは、
萩乃を変えたのはその素晴らしい地球人で
あって、決して自分ではなかったという
事実なのかも、、、。
 彼女だって、信頼できる上官(もしくは
慕っている女性)が悲しみに沈んでいるのを
見て、どうにかしてあげたいと思わない
はずはなかったでしょう。本編では描かれて
いませんが、彼女なりにいろいろトライした
のではないかと思われます。でもこの5年間、
彼女は萩乃を慰め以前の姿を取り戻させて
あげる事はできませんでした。
 それが、地球人とのふれあいの中で萩乃が
どんどん変わっていくのを見せつけられて
、、、。萩乃に対するツバエルの気持ちが
恋愛にまで発展していなかったとしても、
彼女にとってはちょっと切ない場面なの
でしょうね。

 そうやって変わっていった萩乃ですが、
今回ついにマリとの決着、、、? でも
何というか告白の場面がちょっと急な
感じもしてしまって、、、。確かに2人は
これまでのエピソードの中で、少しずつ
思いを重ねていったように思います。が、
恋愛感情へ発展する要素が少なかったような
感じもしました。お互いに、相手が生きて
いてくれて良かった、と思っている、
その思いの奥で、なぜそこまでマリが、
萩乃が、相手に惹かれているのか、みたいな
所を見てみたい気がしますね。単に神隠島
唯一の生き残りだったからとか、自分を
海の底から助けてくれた人だから、という
だけではないものが感じられると良いかも。
今のところは2人の少女の恋愛よりは、
人類愛みたいな雰囲気があったり、、、。
次回にその辺りについての百合な答えが
見られるとありがたいかもです。

・「BLUE DROP」レビューリストレビューセンター

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