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2008年1月13日 (日)

BLUE DROP~天使達の戯曲~ 第13話

 エカリルにとって、「千光寺萩乃」は仮の名前。
戯曲の中で「ジャンヌ」と呼ばれるのとあまり
変わりはない、、、。そのはずでしたが、今この
名前は、彼女にとって大事な意味を持っている
ようです。マリには、その気持ちは伝わっているの
でしょうか。

 テレビアニメ「BLUE DROP~天使達の戯曲~」、
第13話「Rosmarinus」です。
 2年櫻花と青海寮有志は、講堂を借り切って
翌日の上演に備える。特にみち子は演出作業に
余念がなかった。するとそこへマリと萩乃
様子を見に現れた。2人は堅く手をつないでいた。

 いきなりラブラブな様子で現れたマリと萩乃
には、何だか見せつけられてしまいましたよ!
濡れた服は一緒に乾かしたのかとか、2人で
あんな時間まで何をしてたのかとか、問い詰め
たい事はたくさんありますが、まあともかく
カップル成立して良かったのではないかと。
 それにしてもクラスメイトの前でいきなり、
今までした事もないほど、あんなにがっちり
手をつないで身を寄せ合って登場したらまず
疑われそうな(いえ、彼女達の場合本当なの
ですけど)気がします。が、そういう部分も
初々しいカップルっぽくて良いかもしれません。
 みち子も、わざとわからないふりをしているのか
それとも本当にわからないのかは判断できないの
ですが、「仲直り」なんて見方で2人を見ている
みたいです。女子校だとこういう行動は場合に
よってはリスクがあったりしますが、海鳳の
雰囲気では割と許されているのかもですね。

 さてそのままめでたくハッピーエンドを迎えて
くれれば2人にとっては良かったのでしょう
けれど、状況はそれを許してくれなかったようです。
世界は突然、崩壊の危機にさらされてしまいます。
これは、ずっと以前から用意周到に仕組まれていた
計画、、、。異星人が持ち込んだ大量の強力な武器の
前には、地球人はほとんど抵抗する事ができない
ようです。地球人の戦闘機は次々に撃墜されていって、
それを見守る一般の人達も、何が起きたのかわからず
恐怖を感じる前に呆然としている様子です。
 それでも萩乃は、ツバエルと一緒に戦いの中へ
向かっていきます。エネルギーを失いかけたブルー
1隻だけで、他の先遣隊4隻もの戦艦を相手に、、、。
もしそこで勝利したとしても、世界中を蹂躙している
異星人の侵略軍本隊になどかなうはずがないのに。
 この時、萩乃の胸の中にあったのは、地球を救う
なんていう壮大な正義感などではなくて、自分が
5年間接してきて愛した街や人々を助けたいという
気持ちなのでしょう。特にマリへの思いは、、、。マリを
生き延びさせるためなら何があっても悔やまない、と
萩乃は考えていたのではないでしょうか。異星人の
先遣隊、特にシバリエルを押さえられればマリを
危険な目に遭わせずに済む、と萩乃が確信していたか
どうかはわかりませんが、彼女は自分の力を振り絞って
戦いを挑んだようです。

 それで、ここでちょっと気になるのが、萩乃のこの
気持ちって、「自己犠牲」なのかどうか、という事
だったりします、、、。この言葉は、原作コミックでは
重要なキーワードになっていますが、アニメではあまり
出てこなかったような気がします。ツバエルなど異星人
達もそれを連想させるまでの行動はしてませんでしたし。
なのでアニメの舞台になっている時代では、異星人の
間でも一般的になっていない考え方なのかな、と
思えたり。
 でも本隊の船から舞い降りてきた無数の少女達の
した事は、、、。ここでまた急に、原作の世界観が
現れてきてますね。あれを見せられた後に萩乃の行動を
見ると、つい「自己犠牲」の言葉を思い出してしまいます
、、、。考えてみれば、女性同士で恋愛するのも
異星人達にとっては普通の事ですし、ここまで来て
マリ達は異星人の価値観に染まってしまっていたと
言えなくもなさそう、、、。いえ、女の子同士のラブは
百合的には全く問題ないのですけどね。

 舞い降りる少女達の絵柄は、原作コミック「BLUE DROP」
の方にも出てきますが、見ていて何か胸に迫るものを
感じさせますね。この他、ブルーとアルメ軍との艦隊戦
の描写とかはかなり力が入っていたような。これが
すべて2人の少女達の恋愛に結びついていくとさらに
感動的になったような気もするのですが、ちょっと別の
軸で描かれていた感じもしてしまいます、、、。学園の
方では、萩乃に容疑がかけられてしまいますが、これも
ちょっとタイミング的に合っていなかった雰囲気が。
みち子が必死に萩乃を弁護していましたけど、成績優秀で
スポーツ万能だから容疑者じゃない、という理由も少し
違うような、、、。この辺りは、この前に裕子と話し合って
いた時と同じように、萩乃にとっては微妙な部分だったの
かも。
 またマリについても、彼女が持っていた特殊な能力が
誰かを救ったり意味を持つ場面が少なかったような気が
します。この力のために、彼女はシバリエル達から
つけねらわれる事になったわけですが、萩乃によって
何とか救われたマリですから、この先この力が生かされる
エピソードなども見てみたいですね。もしかしたらそれは
別の物語になる、、、? 例えばマリの子孫がこの力を
使って活躍する、とか。もちろんその子孫というのは、
マリと萩乃の間に生まれた子供達という事で、、、。
何しろ「ジャンヌ」は、「世界に希望の種をまく者」(!)
ですし。

 そしてまた別の舞台、みち子は萩乃の思いを自分
なりに表そうとしているみたいです。彼女の名字が
変わっていないという所もポイントかも。みち子に
比べてツバエルとアザナエルの雰囲気が変わっていない
のは、やはり異星人と地球人との時間の流れ方
違っているようです。
 またここで、マリが登場していないのも一つの
ポイントなのでは、と思います。この時彼女がどこに
いて何をしているのか、想像させる余地があって良い
ですね。

 この時代に生きる彼女達には、信じられないぐらい
遠くまで続く未来が重くのしかかっています。彼女達
自身にそれを全部予測する事はできないのでしょう
けれど、自分達の考えや行動一つ一つが、いつか明るい
未来を作っていくのだと信じていてもらいたいです。
 、、、という壮大な物語になっていった感じですが、
個人的にはもっとラブラブを見せてもらいたかった
かも、、、。萩乃を英雄に仕立て上げようとするのも、
恋というよりは愛が強調される事になりそうで。でも
この物語の中に女の子同士の愛情が確かに
存在して、何かを変えようとしていたという部分は
良かったのではないかと思います。

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