Yes!プリキュア５ 第４５話

　ナイトメアが簡単につけ込めるほどの深い
絶望を味わうのぞみ。そこから救い出してくれた
のは４人の仲間でした。が、絶望の根源に
立ち向かうのは自分自身でなければ、、、という
お膳立ての元、ムードが盛り上がっている感じ
なのは、やはりこの時期特有の魔法？

　テレビアニメ「Yes!プリキュア５」、第４５話
「のぞみとココのクリスマスの誓い」です。
　５４番目のピンキーが、りんの手によって
キャッチされた。残るは後１つ。パルミエ王国
復活の願いが叶う、とのぞみは素直に喜ぶが、
実現すればココやナッツ達は王国に戻り、簡単に
人間の世界へ来ることもできなくなる。それを
知らされたのぞみは、言いしれぬ寂しさに
襲われるのだった。

　さすがにりんはのぞみと長い間つきあっている
だけあって、彼女が今抱いている気持ちの深い
部分もわかってあげられてるみたいですね。
うらら、かれん、こまちも何とか彼女を元気づけて
あげたいとは思っているようですが、すぐには
いい考えが浮かばないみたいです。というか、
王国復活の後ココ達に会えなくなる事については、
４人はもう完全に受け入れているっぽいのです
けれど、ちょっとあっさりし過ぎのような、、、？
特にこまち辺りはあれこれ考え込んでしまうの
では、、、とも思ったのですが、割と冷静に
事実を受け止めていたようですね。本編中でも
ナッツを気にするような描写はありませんでした。
、、、これはやはり、第４３話で気持ちが整理
できた、かれんとよりが戻った(?)、と考えられそう。
百合的にはありがたいかもです。まあ状況
としてはナッツへの思いを一時棚上げにしている
という感じなのかもしれませんけれど、例えば
次のシリーズでこの関係が取り上げられる事が
あっても、結局は同じようにお互いに近づかない
結果になるのでは、とも思われます。ナッツの
性格的なものもあるでしょうし、後はナッツ達が
盛り上がってしまうと、ココ達の関係の印象が
薄れてしまうという演出的な理由もあるのかも、
とか考えてしまったり、、、。
　不安定な気持ちになるのぞみを支えたのは、
りん達でした。前回４人がのぞみを思いっきり
持ち上げていたほどだったので、この支えは
とても心強いものになったのではないでしょうか。
　けれど４人は、そのまま自分達がのぞみを慰めて
あげようとは思わなかったようです。いずれは
目の前からいなくなってしまう存在のはず
なのに、ココとの話し合い（決着？）の場を
設けてあげていたような（りんなんてのぞみの
家の近所だった気がするのですけどわざわざ
別ルートで帰ってますし、、、）。それで
彼女達の計らいのおかげでどういう風に進展
したかというと、、、ちょっと微妙ですね。
のぞみの「一緒にいる時間が大好き」という
言い方は、ちょっとはぐらかしているようにも
聞こえますし、、、。このシリーズのカラー
としてはあまりはっきり言葉で好意を伝えたり
しない部分がありますが、ここでもそれが
出ているようですね。この演出がのぞみの
誠実さ、きちんと言う事を言う、みたいな
姿勢を減点させてしまったりしないか気に
なります。けどもしこの規制（というのかな）が
女の子同士の関係に対してあまりかからない
のなら、百合的には期待できるようにも
思えます。

　戦闘場面で、のぞみとりんが前線に立っている
時に、他の３人が妖精達を助ける所がありました。
うららがココを抱えて脱出するのが見えた後、
残りはこまち＆かれんとナッツ＆ミルク。どちらが
どちらを助けるかは、これまでの流れから考えれば
はっきりしているのでしょうけれど、その場面は
実際には描かれませんでした。
　一方、ナッツハウスで皆でケーキを食べる場面。
ミルクが作った飾り付けを見たかれんが、ミルクに
向かって「とってもかわいいわ」と言ってました。
　かれんの言葉は、意味はちょっと違うかも
しれませんけれど、ミルクに対する好意の表れ
なのでしょう。こんな感じで、男女の関係ではなく、
女の子同士の愛情を言葉や仕草（このシリーズでは
手をつなぐ、という行為が重要な鍵になってますよね）で
表現していってもらいたいです。

・「ふたりはプリキュア」レビューリスト、レビューセンター