なのはStrikerS 第23話
母なのはと、娘ヴィヴィオが向き合う時。
お互いの本当の気持ちをぶつけ合うことは
できるのでしょうか。それぞれの持つ愛情が
偽りでないというのなら、それを相手に
見せてあげてもらいたいですね。2人が
簡単に手を離すことがないように。
テレビアニメ「魔法少女リリカルなのはStrikerS」、
第23話「Stars Strike」です。
「聖王のゆりかご」への侵入に成功し、
「玉座の間」を目指して突進するなのは。勢力を
増してくる相手に魔法のリミッター解除を余儀なく
されるが、それは同時に、なのは自身の体に
負担をかけることを意味していた。
物語の流れ上、これだけバトルの方に比重が
かかってくると、さすがに百合度は低くなって
しまうみたい、、、? 戦いのさなかであっても
女の子同士の愛情の高まりやその結果としての
事件などを描くことはできそうですが、この
作品はそこまで見せるタイプではないのでしょうね。
「熱血魔法バトルアクションアニメ」という
触れ込みから考えても、派手な動きや戦いの
描写がメインになるのでしょう(ちなみに
別作品で「美少女SF百合バトルファンタジー
アニメ」というのもありますね)。
そんな中幾つか取り上げてみると、、、一つは
スバルとギンガの姉妹対決、でしょうか。スバルに
とってギンガは追うべき目標、でもなかなか
超えられない壁でもありました。これまで2人で
管理局に所属していた時、スバルは何となく、
姉を超えられなくてもかまわない、と思っていたの
ではないかという気がします。やっぱりギン姉は
すごい、私じゃとても勝てないよ、と思うことで、
スバルは自分でもわからない内に姉に頼って
いたのかもしれません。
2人にとっては、どちらが上とか強いとか
などは意味がない、とスバルは思っていた
のでは。それよりも大事なのは、2人とも
一生懸命腕を磨いて、(昔の自分達のように)
苦しんでいる人達を助けてあげたい、という事
なのかも。それができるのなら、自分は別に
姉より弱くたってかまわない、と。
でも今は、気持ちを切り換えなければならない
ようです。優しかった母はもういない、頼れる
姉も自由を奪われ、思いを分け合った相棒の
女の子も敵の罠に捕らわれている。目の前の
苦難を突破するために、使えるのは自分の力
だけ(デバイスもありますけど)。もう手加減など
とは言っていられないでしょう。スバルには、
甘えではない、真実の愛情に目覚めてもらいたい
ものです(ティアナに対しても、、、)。
ところで今回、スバルとギンガの出生の秘密
みたいなものが明らかにされてますが、今この
状態で聞かされてもあまり効果がないような、、、。
スバルもギンガも母親も、ずっと前から本当の
家族と言える関係でしたでしょうし(でも
この理由だと、ゲンヤだけは遺伝子的なつながり
からははずされた格好ですよね、、、仕方ない、
のかな。ところで母親だけから生まれる娘達、
という設定は、百合的に面白いかも)。
もう一組は、なのはとヴィヴィオ。何とか
玉座の間にたどり着いたなのはが、ヴィヴィオの
すぐそばにいた(いるように見えた?)クアットロに
魔法で攻撃してます。この時、攻撃が間違って
ヴィヴィオに当たったりしないのかが少し気に
なりました。クアットロがヴィヴィオを盾に
する事も予想されるでしょうし(何しろ彼女は
ヘリコプターを撃ち落とすほどの魔法に
巻き込まれても大丈夫らしいので)。この場面
からすると、なのははかなり追いつめられていて、
力をうまく制御できなくなっているのでは、なんて
思ってしまいます。ヴィヴィオを取り戻したい
気持ちが強すぎて正常な判断を下せなくなると、
良くない結末が待ちかまえているかも。
ヴィヴィオへの愛、これを最優先に、彼女には
戦ってもらいたいです(愛が激しすぎて周りが
見えなくなる、という演出もあるかもですけれど)。
その後なのははヴィヴィオと向き合うことに
なるのですが、ここで彼女は、自分の事を
「なのはママ」と名乗ってますね。やはり自分が
母親でありたい、という気持ちがあるの
でしょうか。それならばそれなりの覚悟を持って
ヴィヴィオの事を引き取ってもらいたいかも
です。そうすれば、ヴィヴィオから責めの言葉を
聞かされた時に言い返せない、といった事も
ないのではないかと。なのはには、ヴィヴィオに
責められて最終的に母親をやめるというような
消極的な愛は見せないでもらえたら、と思います。
何があってもヴィヴィオを救い出す、それは
ヴィヴィオが向けてくれた愛情に応えたいから、
みたいな盛り上がりを期待したいような。
、、、と思ってしまうのは、この場面の前で
なのはとディエチが対面する所が気になった
からだったりします。ディエチは前回、そばで
苦しんでいるヴィヴィオを見てちょっと弱気に
なっているようでした。このままなのはと
戦うことになると、相手に手加減してしまう
可能性もありますよね。でも今回は、ディエチは
迷いを振り切ってなのはと向き合ったような
描写がされています。
これは、なのはは手加減されなくても相手に
勝てるぐらい強い、という演出なのかも
しれません(その分ディエチが弱く描かれることに
なってしまうのはちょっと寂しいですけれど)。
こんな風になのは=強い人みたいな演出が
これからも続くとすると、どうも彼女が伝説的な
存在にまで祭り上げられてしまいそうで、、、。
(シャッハによると、本人も前回自分について
「縁起でもない」事を言ったらしいです、、、。)
でも彼女には、そういう道を選ばず、苦しくても
ヴィヴィオ達と一緒にいる世界を歩いていって
もらいたいものです。
その他では、今回は「声」も聞き応えが
あったように思います。スバル役の斉藤千和さんは、
他にもナンバーズのクアットロとノーヴェの声を
担当されていますが、ここではさらにスバルの
子供時代の声や、姉と対決する妹の決意を表す
感情のこもったせりふなども表現されていて、かなり
力が入っていたように感じます。
またヴィヴィオ役の水橋かおりさんも、同じ
ヴィヴィオでも違うタイプの声に少しずつ
移り変わっていく表現がなかなかでした。
声はやはり大事な要素ですね。
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