エル・カザド 第２４話

　服をむかれてしまうのは、この人に
とっては定めなのでしょうか。でも
前回の絶望的な状況に比べたらこれは
まだましなのかもしれません。

　テレビアニメ「エル・カザド」第２４話、
「逝く男」です。
　ナディとエリスの前に、ついにローゼン
バーグが姿を現した。自分のしてきた事と
その目的を語り、ナディに銃を向けるが、
しかし別の銃口がローゼンバーグに狙いを
定めていた。

　思い通りに人々を踊らせ、株転がしで生活も
安定、おまけに銃の腕前だって超一流な
（正面からの撃ち合いでナディが負けるほど！）
ローゼンバーグ。もう今のままでも十分に
世界を牛耳れそうな気がするのですが、
それでも魔女の力に執着しているのですね。
それにはこの人の過去の経験が大きく
影響しているようです。世界を自分の手の中に
収められるほどの無限の力を得るには、
魔女を使わなければならない、それ以外の
答えは意味がないのでしょう。
　でも自分が魔女になれるわけではないの
ですよね。なので、何かに力を行使しようと
思っても、エリスに頼んで了解してもらわないと
いけなくなるはず。そこで彼女が、体調が
悪いからとか気が乗らないから引き受けない、
なんて言い出したら身も蓋もなさそうな。
そうならないようにするには彼女を操らなきゃ
ですけど、今はまだそれはできてないようです。
それに、単に魔女の力に目覚めたからといって
とたんに洗脳されるわけでもないでしょうから、
この先もローゼンバークがやらなければならない
手続きはたくさん残っているようです。

　今回操られてしまったLA、、、。リカルド
との一騎打ちを命令されたようですが、でも
このカードは一回決着がついているのですよね。
たとえ「殺人マシーン」になったとしても、
勝負は見えているような？　ローゼンバーグは
それも見越していたのでしょうか。
　それにしてもこの人、せっかく砂漠まで
また出てきたわけですから、ブルーアイズの
ように変身しても良さそうですけど、白スーツに
シャンパンははずせない、のかな？　LAとの
あの食卓を用意するのも大変そうです。
ブルーアイズの「Bレディ」と同じように、
ローゼンバーグには「Rメン」とかがいて
身の回りの世話をしてくれたりするので
しょうか、、、。
　そう言えばなにげにBレディが復活した
みたいですが、ブルーアイズをつかまえよう
とはしてないですね。議長からの命令が変わった
のか、それとも彼女達も組織を辞めて、
ブルーアイズについて行こうと決心した
のでしょうか。まあいずれにしてもそこには
親愛の情が込められていそうです。
　それと、リリオの謎も少し解けた？　これ
以上深く掘り下げられるのかはちょっと
わからないですね。

　今回は百合な場面がちょっと少なかった
ような気がします。まあやはりLA＆リカルドを
フィーチャー、という事なのでしょう。
　その中で、ローゼンバーグの役割が一つ
ポイントになっているように思います。
ローゼンバーグは、自分の目的を果たすために
ナディとエリスの関係性を一つの方向に
仕向けていったような事を言っています。
　その計算がどこまで本当だったかは、
この後のエピソードで明らかになっていく
のでしょう。それよりも重要なのは、
ローゼンバーグでさえ認めてしまうほど、
ナディがエリスにとって大切な人間だ
という事では、と思います。
　これまでエリスにとって大切だったと考え
られる人は他にもいました。シュナイダーは
エリスを精神的に追い込む側の人間とも
言えましたが、後で彼女の事を優先的に
考えてくれるような存在へと変わって
いったようです。
　シュナイダーはエリスの目の前で命を
落としました。これはローゼンバーグが
言っていたような、魔女の力を目覚め
させるために使われるやり方に似ています。
　でもエリスはその時、完全には魔女の力を
持つことができなかったらしいですね。
シュナイダーへ向けられていたエリスの
その時の思いは、大切さとは少し違っていた、
という事なのかもしれません。
　ではナディはどうなのでしょう。それを
実証するために命を危険にさらす必要は
ありませんが、ナディに対するエリスの
愛情が（そしてエリスに対するナディの
愛情も）本物であると期待したいですね。