苺ましまろOVA 第３巻

　アニメでも伸恵達が伊豆旅行を、、、！
でも陶芸はやらず、リス園にも行かなかった
ようです、、、。そこにあったのは、いつもの
伊藤家の風景？　でも旅先だけあって、事情は
違うみたいです。

　OVA「苺ましまろ」、４月にリリースされた
第３巻を見てみました。サブタイトルは
「まいにち。」です。
　せっかくの連休なのに、どこにも遊びに行く
当てがない千佳。姉の伸恵にせがんでもなしの
つぶてだ。だが美羽は、伸恵の机の奥に忘れ
られていた福引きの特賞を発見。アナと茉莉も
連れて５人で伊豆へ旅行することになる。

　今回の物語は春先の時期という設定みたい
ですけど、皆薄着だったり、夜に怪談話をする
などどこか夏っぽい雰囲気ですね。なので今の
季節に見るのは意外と正解なのかもしれません。
　これまでの第１巻、第２巻では、原作の
エピソードがけっこう取り入れられていて、
テレビシリーズよりも割と安心して見ていられた
気がしました。それで今回の第３巻はというと、
原作を持ってきている部分はあまりないみたい
です（キーワード的なものなら、伊豆旅行とか、
赤ちゃんがどうやって生まれるのか茉莉に
聞かれてコウノトリの事を答える伸恵、下着を
伊藤家の洗濯機に入れていた美羽などでしょうか）。
でもテレビシリーズを見ていた時に個人的に
感じていた違和感のようなものは少なくて、
楽しめた気がします。５人のキャラもそれぞれ
うまく出ていたように思いますし、こういう雰囲気
であれば続きをもっと見てみたいかもですね。

　さて５人は伊豆へ行くわけですが、さすがに
学校の登校途中に、という設定ではないようですね
、、、。浜松から伊豆だとそれなりに時間がかかる
のかもしれませんけれど、伸恵の場合は予想以上？
普段バイクを乗り回しているので方向感覚は
確かなのかなと思ったのですが、そうでもない
のでしょうか。でもその途中、存在を忘れられてた
っぽい美羽もなかなかのものですね。
　それで、宿に着いた後の伸恵達なのですが、、、
見事に相変わらずで、見ていて笑ってしまい
ました。さらに美羽の登場の仕方まで（彼女は
外でトイレに行っていたのである意味もっともな
現れ方なのですけど）。突然旅に出てもすぐに
いつもの習慣を変えられるわけではない、という
事なのですよね。
　そうはいっても、場所が違えばテレビ番組や
コンビニやお風呂など、事情が変わってくる
ようで、そこでのエピソードが展開していきます。
例えば、入浴シーンでは伸恵のえげつなさが
ここぞとばかりに出ていたようで。アナが百物語を
知らないのは、実は意外と順当な気もします。
原作では夏祭りの事をあまり知らなかったり
しますし、日本の伝統みたいなものの知識は
普通の小学生相当なのかも（でも巣鴨の事は
知ってましたね、、、）。

　さて百合的には、、、原作の方もそれほど
百合度が高いわけではなく、このOVAでも
それなりの感じでしょうか。でも布団を敷いて
寝る時に、「お姉ちゃんの隣」をめぐって
美羽達のバトルが繰り広げられてます。
こういう場では、年上で、何でもできる（実際には
ほとんど何もしてませんが）お姉さんは人気が
あったりするのでは。結局布団の位置は美羽の
希望通りにはならなかったのですが、それが
不満な彼女は何かを企んだようで、、、。でも
この時の美羽から千佳へのキスって、伸恵への
当てつけや、茉莉への対抗心でもなかったように
見えます。千佳に対して抱いている好意や信頼感が、
どさくさ紛れで形になったのかもしれません。
そしてポイントだったのは、あの場にいた全員が
（美羽本人も含めて）、この美羽の行為を深刻
には受け取らなかった事ではないでしょうか。
これは今後も５人が同じ関係を続けていく上で
重要なのではないかなと思います。変に誰かを
意識しだしてしまうと、全員の関係がぎくしゃく
する場合もあるかもしれませんし。そういう
固まりがちな間柄の中で、ちょっとでも思いを
遂げられた美羽は、この時内心とても喜んでいた
のでは、という気もします。

　といった感じで、今回のOVAシリーズは一応
ここまで、なのですね。こういう演出、脚本、
絵柄であればもっと見たい気がしてます。
新シリーズの予定とかあるでしょうか。

　これまでのレビュー記事もあります。よろしければ
どうぞ。
・苺ましまろOVA 第１巻
・苺ましまろOVA 第２巻