ウエルベールの物語 第13話
明かされない問題や謎は、やはり先へ持ち越しに
なるようですね。なのですべてが解決して感動の
結末、という所まではなかなかいかなかったような。
(でも最後の場面は良かったです。)
次にも期待したいですね。是非百合で。
テレビアニメ「ウエルベールの物語」、
第13話「血戦の章」です。
ティナは連れ去られたリタを取り戻すために、
ガラハドはゲルニアとの決着をつけるために、
それぞれの思いで旅立つ。2人の手助けを
つとめるのはジン、ボルジュラック、シェリー
であった。
目指すのは、鉄壁の防御を誇るゲルニア島。
ティナとガラハドは決死の上陸を試みる。
今回は、ゲルニアの過去が明らかに、という
ストーリーがメインになっていた感じがしますね。
確かにゲルニアの変わり方は謎の一つでは
ありましたけど、、、何というか、ここまでの
話数でリタとティナの物語を積み上げてきたわけ
ですし、2人はこの物語の主人公なのですよね。
そういう所からも、例えばリタのひたむきさや
苦しむ人々を救いたいと思う気持ち、ティナの
純粋な愛情や銃のスキルなどを存分に見せて
くれるストーリーにして欲しかった気もします。
この作品、「第1部完」という事で続編も企画
されているそうなのですが、最初から26話構成で
考えられていたみたいです。でもだからといって
今回、リタとティナがメインになっていないのは
ちょっとつまらなかったかもです。2人の事で
もっと感動させてもらいたかったような。
例えば、王子のもとへ連れ去られた姫を救う
ために敵の城へ飛び込んだ女盗賊、という
シチュエーションがあります。これが王子の寝所
とかで、正に姫が襲われそうになった瞬間、
盗賊らしい軽い身のこなしで彼女が颯爽と
現れるとか。女盗賊は、剣や鎧で身を固めた男共を
尻目に、瞬く間に軽々と姫を奪っていく、みたいな
展開とかあると良かったかも。
まあ実際の脱出の時には、リタとティナが
お互いの名前を呼び合う所がポイントになって
いましたね。実は間にはガラハドがいたのですが、
ちょうど頭を下げてくれていたので(2人の関係を
察してくれたから?)、絵的にも2人の絆を
確かめることができる場面になっていたように
思います。
そしてエンディングの場面、ですね。2人だけ、
ジンもガラハドもいない夕暮れの波打ち際、、、。
これまでの、たった2週間ほどの間に2人で経験した
苦難の連続が、たたずむ彼女達の頭の中をよぎって
いたのでしょう。
旅を通じて、リタとティナはお互いの胸の中にある
思いを分け合い、自分にとって相手がどれだけ大切で、
かけがえのない女性であるのかを知ったのでは
ないでしょうか。王女と女盗賊という、身分違いも
はなはだしい2人ではありましたが、気持ちを
通い合わせることができたと。
その事を胸に刻んで忘れないようにするために2人は、
他の誰かが割って入れないように密着して、互いの
ぬくもりを確かめ合ったのでしょうね。
(今思ったんですけどこの場面、告白、ともとれそう
ですね。身分違い、しかも女性同士という壁を
乗り越えて、涙ながらに愛を告げるリタ、誠実に
受け入れるティナ、、、なんて。考えすぎ、、、?)
この場面では、音楽だけが流れてせりふは聞こえて
いませんでした。が、2人の表情を見ると、どうも
いろいろありそうです。、、、リタはウエルベール国の
王女、ずっと国を離れて旅をしているわけにもいかない
でしょう。そしてティナは、探し続けていた親の仇が
いるというグリーダムに来たのですから、ここに滞在
することになる。2人の、短かったけれど思い出深い
旅は、どうやらここまでのようです。
戦争を防ぐことができたなら、たとえ旅をやめた
としても、その後2人で仲良く暮らしたっていいかも
しれない。おとぎ話だったらその場面でめでたしめでたし、
なんて事もあるのでしょうけど、彼女達のいる世界では
そうもいかないようです。これからそれぞれの新しい
物語が始まる予感、でしょうか。
、、、とはいえ、第2部もありますし、だいたい
そういう終わり方ではつまらないですよね! だとしたら、
この後はどういう感じになるのでしょう。、、、いったん
別行動を取ることになり、グリーダムで王家の援助を
受けながら、親の仇である「死神蜂の男」を捜索する
ティナ。ある日彼女の元に、男がウエルベールの
王族と何か関係があるという情報が届けられる。彼女は
半信半疑ながらも、リタのいるウエルベールへ向かう
ことにした、とか。
まあ本編がどうなるのかはわかりませんけれど、
2人のふれあいをたくさん入れて欲しいですね。
よくある展開では、第1部で絆が結ばれたりすると、
第2部ではその仲を引き裂こうとする出来事が次々に
巻き起こって、例えば2人がなかなか会えないみたいな
試練が待ちかまえている、なんて事があったりする
ものですから。でもそれだと絵的にも寂しくなって
しまいそうなので、この2人には、結ばれたからこその
強さでもって一緒に困難を解決していくストーリーに
なってもらいたいです。百合も漂わせつつ。
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