エル・カザド 第７話

　エリスとナディは一緒に行動するようになってから
まだそれほど経っていないのでしょうけど、リカルドと
リリオの方はどれぐらい一緒にいるのでしょうか。
この２人の信頼関係は固いもののように見えますが、
どちらかのやせ我慢の上に成り立っているものでは
ない事を願いたいです。

　テレビアニメ「エル・カザド」第７話、
「働く男」です。
　野宿続きに嫌気がさしたナディは、次の町で
高級なホテルに泊まることをエリスに提案する。
　観光客向けの小綺麗なホテルにナディが
勇んでチェックインしている時、エリスは
ロビーで、人待ち顔の一人の少女に出会う。

　リカルドがむごたらしい命のやり取りを
繰り広げる間、リリオは修羅場を見なくて済む
場所で待つ。２人の間ではそうする事が決まり
のようになっているのでしょうね。いったい
いつ頃からそう言う生活をしているのかは
まだよくわかりません。が、リカルドは必ず
リリオの所に帰ってくる、リリオもそれまでは
自分の身を自分で守る、という約束事が
できあがっているように見えます。
　そう考えると、リリオがエリスやナディと
一緒にプールに入ったりホテルの部屋で
食事をすることはかなり異例のような気が
します。リリオはどうして２人についていった
のでしょうね。リカルドの「仕事」に関係する
人間だったからとか、それとも純粋に、
チョコレートをもらったことが嬉しかった
から、でなければ同じ女の子だったから？
他の危険から自分を守るために、信頼でき
そうな２人のそばにいることにした、、、
なんていうのは考えすぎですか、、、。
何にしても、２人といる時のリリオの笑顔は、
リカルドといる時とはまた別の喜びに
溢れているようです。

　ところでリリオ達がいたホテルのロビーには
大きなトーテムポールがあって、けっこう
アップになるカットが多かったように思います。
近くには「遺跡」があるそうで、それに関係の
ある物なのかもですね。
　「遺跡」というと、ファンタジーやSFもので
扱われることがある題材ですが（ナディと似た
髪型をした巫女が登場する別作品でも遺跡が
出てきていました）、この物語でも何か重要な
役割を持っていたりするのでしょうか。
オープニングアニメにも何か宇宙空間に浮かぶ
不思議な景色みたいなものも出てきていますし。
この後もこのキーワードには注目、なのかも
しれません。

　まあ少なくとも今回は、遺跡のおかげで
エリス達は高級なホテルのベッドにありつけた
ことになりますね。あのふかふか加減の誘惑は、
普段椅子で寝ているナディでさえかなわなかった
ようで。
　けど予算の都合なのかベッドのサイズは、、、
セミダブル？　ホテルのフロント係の人も、不思議に
思ったかも。
　この作品のシリーズ第１弾に当たる「ノワール」
でも、同じように霧香とミレイユがダブルベッドで
寝泊まりする、という描写があったらしいです。
こういうちょっとした選択の積み重ねが、２人の
ヒロインを百合に導いていく、のかもしれません。

　そういう描写があった後での、最後の場面。
エリスからナディへの信頼感のようなものが
表れてくるポイントのようにも見えます。
が、２人はリカルドとリリオのような親子っぽい
関係ではありません。同年代の女の子同士の
甘いふれあいが行き着くのは、、、。
　エリスの問いかけにナディは返事をしていますが、
あれはいろいろな意味にとれそうですね。
余韻があってけっこう良いかも。彼女達の
本当の気持ち、本人達も気づかなかった思いが
明るみに出てくるのはいつになるのでしょうね。