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2007年5月 1日 (火)

アカイイト -花影抄-(後編)

 十年前に起きた事件の真相を、たった今知らされた。
それは、今までひとときも忘れることなくずっと
重ねてきた姉への思いが、一息に砕け散ってしまった
瞬間なのではないでしょうか。
「大切な人が、いなくなった」、、、。

 発行JIVE、月刊コミックラッシュで前後編掲載が
行われている「アカイイト -花影抄-」(かえいしょう)、
後編です。
 と貞子の前に現れた一人の女性。彼女は
貞子の姉、時子が十年前に失踪した時と全く同じ
姿をしていた。彼女はゆっくりと貞子に近づき、
そっと喉元に唇を寄せる。

 大切な人を失ったという点では桂と貞子は
共通しているのでしょう。けれども、桂はその記憶を
封じられたまま育ち、一方貞子は記憶を持ち続けて
いた。この辺りが、2人のものの考え方や性格付けに
少なくない影響を与えたのではないかなと思います。
貞子は、桂のもう一つの姿なのかもしれません。
 その貞子には、つらい定めが待っていたようです。
この十年の間に、もしかしたら本人もうすうす感じては
いたのかもしれません。けどそれにしても、これほど
はっきり思い知らされてしまっては、、、。桂のように、
周りに支えてくれる人(や物の怪)がいない彼女には、
とてつもない喪失感だったかもしれません。
 でも、支えは現れてくれました。貞子の失った
ものは大きいですが、タマが彼女を癒していって
くれるものと願いたいですね。というかいっそ
人化しちゃえば暮らしの心配はいらないかも?

 といった感じで、今回は桂がそれほどメインではない
分、彼女の落語知識やお茶目さ(?)が発揮される
ことは少なかったですね。その辺りはちょっと
惜しい気もしましたけれど、あれだけたくさん
アカイイトのメインキャラが登場するコミックを
読めたのは実はありがたかったのかも。
 この後はアオイシロの連載となるわけですが、
この絵柄でいくとなるとやはりホラーテイストが
強調される所でしょうか。ベタたっぷりのコマの
中で梢子達がどういう動きを見せてくれるのか
期待したいですね。それと、今回の前後編で出た
設定(益多の血筋や「口づけで子(オニ)を得る」
など)は受け継がれたりするのかな?

 来月号から連載が始まるコミックのタイトルは
「アオイシロ -花影抄-」となるらしいです。
こちらも「花」、「影」がどういう事柄を示す
キーワードになっているのか気になりますね。

 後は百合度がどうなるかも気になります。
今回の前後編ではあまりありませんでしたし。
やはり掲載誌の都合などもあるのでしょうか、、、。
コミック百合姫版に期待?

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